休日の買い物もピストで。デイリーに楽しむクルーザー風の仕様
一般的に、ピストバイクは荷物を乗せられるパーツが付かないが、それだと不便。ちょっとした荷物を積んだり、上にカゴをつけたりとか、積載ができるカスタムもできる。
街乗り向けに最初からブレーキが付けられる仕様の「レベル」製のフレームをベースに、意識的にカジュアルを演出したこんな作例もある。上向きにドロップしたハンドルは、クルーザーライクで乗りやすさが伝わる。
tyari3-1
キャリアを後付けして、買い物にも出かけられるように。
フレームは街乗り用の設計なので、加工せずともブレーキを取り付け可能。
モノトーンで色気を振りまく大人仕様のピスト
NJSフレームはカラフルなものが多い。そこで黒い「マエダ」のフレームを用いて、極力色味を使わず、シンプルにブラック&シルバーで統一。レザーも使って大人らしい印象に仕立てた。ロゴの黄色に合わせた同色のリフレクターがアクセント。年を重ねてきた大人のためのスマートピストだ。
ccyari3-2
競技用フレームなのでブレーキはオリジナルのベースを使用。ここも個性が演出できるポイントだ。
ビアンキをベースにした、ヨーロピアンクラシカル
自転車好きならお馴染みのイタリアメーカー・ビアンキも、ピスト用フレームを作っている。日本のママチャリとはちょっと違う、ヨーロッパの昔の自転車のような少し下がったハンドルを取り入れ、本場のクラシック車をイメージしたカスタム。中身も外見もヨーロピアンで、お求め安さも心憎い。
tyari3-3
一見ママチャリ風の面構えだが、実はヨーロピアンクラシカルの文脈。
フレームにブレーキが違和感なく溶け込んでいるのは、街乗りフレームの美点だ。
テンプラサイクルにお願いすれば、このままのモデルを買うこともできるが、せっかくなら自分なりのカスタムを施してみるのも一興だ。ハンドルを革張りにしてみるか、自分なりテーマを決めるか、プラスオンするカゴにこだわってみるか。いずれにしても、エキサイティングなピストの走りに憧れていた“あの頃”とはちょっと違う楽しみ方が見つけられる。
ピストバイクのカルチャーは“自分らしさ”を打ち出せること。まさに、酸いも甘いも嚙み分けた僕らにぴったりなのだ。思い思いのスタイルで楽しむことをオススメしたい。
[取材協力] テンプラサイクル 住所:東京都世田谷区下馬6−18−8 カドーロ学芸大1F 電話:03-6453-2655 営業:11:00〜20:00、11:00〜19:00(日曜・祝日) 水曜定休 http://tempracycle.com/小島マサヒロ=写真 吉州正行=取材・文