真優香さんは仙台出身。大学入学を機に上京し、現在は英米文学を学んでいる。とくに、アメリカの近代詩が好きだという。
「小学生の頃は学校の図書館で静かに過ごす子供でした。『戦艦武蔵のさいご』とか、戦争関連の本を片っ端から読んでいました。ああいう絶望的な話を読んで暗くなるのにハマっていたんです」
家ではハムスターを飼っている。
「最初は『ジョン』って呼んでいて、次に『リップル』になりましたが仮想通貨っぽくて嫌だなと。最終的には『モチ』に落ち着きました」
上京後は歯医者の受付のアルバイトを始めた。
「毎回遅刻するお爺ちゃんに電話を掛けたりとか、そういう仕事です。ここは『calms』に通っていた縁で、今年の2月から働かせてもらうことになりました」
彼女をスカウトしたオーナーの山崎さんは言う。
「飲食の経験はほとんどないと聞いたけど、飲み屋が好きで喋りも面白い。お酒の作り方は後で覚えればいいと思って」
熱狂的なベイスターズファンである山崎さんは、1950年の復刻ユニフォームを着ていた。
隣では常連客らしき男性がスパゲティを食べている。
仕事帰りだと言っているので、自由ヶ丘で途中下車したのだろうか。
「いや、会社は飯田橋で家は千葉の船橋なんです」
まるで逆方向の電車に乗ってきたのだ。店と看板娘の吸引力がすごいなあと思いながら、お酒のお代わりをすることにした。
真優香さんにおすすめを聞くと、「ブラジャーを飲まれたのなら、次はパンティーでいかがですか?」。おっと、いただきましょう。
「ブラジャー」は横須賀発祥だが、この「パンティー」は「本牧パンチ」のオリジナルである。
「紅茶はいろいろ試した結果、午後ティーが一番しっくりきたそうです」。
さて、ブラジャー、パンティー、そして看板娘の優しさを満喫してお会計。最後に読者へのメッセージをお願いします。
[取材協力] 本牧パンチ住所:東京都目黒区自由が丘1-29-7 自由が丘横丁www.facebook.com/honmokupunch/石原たきび=取材・文