OCEANS

SHARE

アウトドア初心者には、特に頼もしい相棒
普段使いでも重宝しそう

実際に山歩きで使ってみた感想として、ありがたい存在と思ったのは標準機能の高度計だった。なにしろ登山初心者だったので、自分が現在どれくらい頑張っているのかを知る目安がほしかった。
もちろん、モーメントセッターやアクティビティもモチベーション維持には役立ったのだが、ボタンひとつですぐ呼び出せる高度計のほうを、やはり頻繁にチェックしてしまうのである。
プロトレック スマート
日差しの強いフィールドの中でも、画面の表示はかなり見やすかった。特にモノクロ液晶画面は屋外でも視認性が高い。この辺りはさすがアウトドア向けに開発されたスマートウォッチの面目躍如といったところだろう。
また、プロトレック スマートの場合は、基本操作を行ったりアプリを呼び出したりするためのボタンが、一般的なスマートウォッチよりも大きめに作られているため、歩きながらでも押しやすいのが魅力的。薄手の手袋なら、はめたままでも十分操作が行える。
ちなみに同機種には、地図上に音声メモ(マイクアイコン)を残すこともできる「ロケーションメモリー」というアプリも標準インストールされている。
ロケーションメモリーの利用
これを使えば「この場所でラーメンを作って食べた」といった、レジャーの想い出を、ハンズフリーで地図上に残すことが可能になる。これも、アウトドア向けのスマートウォッチとして、かなり魅力的な機能のひとつ。アウトドアに限らず、日常生活でのライフログにも役立ってくれそうだ。
付け加えれば、Wear OS搭載のスマートウォッチなので、Google Playから対応するアプリをインストールして利用することが可能。メールをチェックしたり、音楽を聴いたりなど用途を自由に拡張できる点は、ほかのアウトドアウォッチにはないメリットといえるだろう。
で、肝心の登山レポートなのだが……結果は以下の通り。
登山挫折の様子
いかに入門者向けの山とはいえ、登山の超初心者&オッサンにとって鍋割山は厳しく聳え立つ難関であった(惜しくも1100mを超えたくらいの地点でギブアップ)。とはいえ、この結果も、プロトレック スマートがなければ、成しえなかったかもしれない。
モチベーション維持やペース配分、そして登山中のメール確認(そして仕事の電話対応)など、プロトレック スマートはオッサンの外遊びを、バッチリとサポートしてくれる、頼もしいギアだと感じた次第だ。
また、日頃スマートウォッチを使い慣れている身として、バッテリーの持ちが良いこの機種は、タウンユースとしても優れた存在といえる。Wear OSの標準アプリとなる「Google Fit」を活用することで、ランニングやジムトレーニングのお供としても欠かせない存在になってくれることだろう。

澤田聖司=写真 石井敏郎=取材・文


SHARE

次の記事を読み込んでいます。