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2019.04.16

あそぶ

IoT機器を自作する!大人を本気にする「obniz」をレビュー

>連載「オッサンIT化計画」を読む
オブナイズ
すでに日常的になっているIoT(モノのインターネット化)。スマートスピーカーや家電リモコンなどを通じ、その便利さを享受している人の中には、IoTのしくみに興味を持ち始めている人もいるのではないか。
そこで紹介したいのが、IoT機器が自作できる最新ガジェットの「obniz(オブナイズ)」。プログラミング教材系ガジェットとして、まぁまぁ高度な部類だが、それだけに大人のホビーとしての手ごたえは十分だ。入門キット「IoT Home Kit」で、オブナイズの世界を体験してみた。
 

本格的IoT機器自作を手軽に体験できる入門キット

今回紹介する「オブナイズ」とは、IoT機器を自作するための「開発ボード」と呼ばれるガジェットの一種である。
オブナイズ
ボード本体は消しゴムほどの大きさで、これに温度や傾きを計測するセンサーやモーターといったオプションパーツを接続し、さまざまなIoT機器を自作していく。本体価格は6000円程度だ。
IoT機器の開発ボードなので、ボード本体がWi-Fi経由でインターネットとつながるようになっている点がオブナイズの大きな特徴。接続するパーツの組み合わせと、目的に応じたプログラムによっては、室内の温度を感知してエアコンを自動で制御する、学習リモコンのように高度なガジェットも自作できてしまう。
……という説明を読めばわかるようにオブナイズ自体は、できることのポテンシャルが高いぶん、電子工作のレベルとしては中~上級者向けの開発ボードといえる。ハッキリ言って、初心者がいきなりオブナイズの本体だけを購入しても、何もできずにギブアップしてしまうに違いない。そこで用意されているのが、必要なオプションパーツを同梱したスターターキットである。
オブナイズ
たとえば今回体験した、IoT機器の自作に適した「IoT Home Kit」(実売価格:約1万3000円)には、オブナイズ本体のほか接近を感知する居地センサーやリモコンに使える赤外線モジュールといったオプションパーツが同梱されているほか、すぐに使えるサンプルプログラムも用意されている。これなら、プラモデル+アルファ程度の手軽さで、IoT機器の自作に挑戦することが可能だ。
ちなみに「IoT Home Kit」に同梱されているセンサー類と、ネット上に用意されたサンプルプログラムの組み合わせで、エアコン等の遠隔操作ができる家電リモコンや、ネット上から天気予報を取得し、雨の予報なら旗を立てて知らせる通知装置など、複数のIoT機器が自作できるという。
では、早速「IoT Home Kit」を体験してみよう。
 

紙のマニュアルがダウンロード式なのは要注意

「IoT Home Kit」を開封し、内容物を確認。ここで、まず焦ったのが、説明書が同梱されてないことだった。
オブナイズ
欠品かと思ったのだが、パッケージをよく見れば、ネット上にアップロードされた説明書が参照できるとおぼしきQRコードが印刷されていた。
オブナイズ
スマートフォンのQRコードリーダーで読み取ってみると、「IoT Home Kit」のホームページが表示された。
スマホ画面
ここにアップロードされているテキストや動画を参照しながら、組み立てやプログラミングを学んでいく、というスタイルになっているようだ。
ムービー
手順を動画で確認できるのは便利な反面、ぼんやりしているとどんどん先の手順に進んでしまうというデメリットもある。初心者としては、組み立てくらいは別途図説によるマニュアルを用意してほしいと思ってしまった。


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