Tシャツ&デニムにシャツを一枚さらっと清潔に、が似合う。これこそ、きれいめ派の究極じゃないだろうか。そして過剰なファッションに身を包むよりも、とりわけ女性からの好感度が高いことは、とある信頼できるウルサめのママ友ネットワークから獲得した情報からも明らかだ。
さて、その肝心のシャツであるが、これがなかなか難しい。実際、過去に本誌で実施したアンケートを振り返ってみても「シャツ一枚で格好良くキマる企画を」などの声が多く寄せられてきた。そこで、休日にさらっと着られてキマるシャツを、ちょいと真剣に選んでみた。
サイズバランスや素材、色柄、ディテールなど、厳選の7項目を選びの「キモ」として列記し、それに従いグッドサンプルを1枚ずつ選んでみた。これを参考にマイベストを見つけてもらえたら幸いだ。
サルヴァトーレ ピッコロ フォー スティーブン アラン
配色がキモナポリから世界に向けて発信するカミチェリア(シャツメーカー)に、今季スティーブン アランがオーダーしたのは、’90年代を思わせるパステルカラーのストライプ。ゆとりのあるフィット感やフラットな裾も懐かしく新鮮だ。
エスエイチ
デザインがキモ
フランス、パリ在住の日本人デザイナー、関隼平さんの新鋭シャツブランド。スタンドカラーと両胸の大きなポケットが特徴的な「フライトシャツ」は、素材の良さと相まって個性とともに品もある。
ポーター クラシック
シルエットがキモブランドを代表するふっくらしたシルエットの「ロールアップ」シリーズ。腕まくりがキマりやすいという基本設計が、さらっと着たい我々にとって大きな福音となる。最新作としてギンガムチェックが仲間入り。
シャルベ
別注がキモ世界中から品のある服をセレクトしているユナイテッドアローズの別注シャツ。今の空気感を反映させた広いアームホールにユルい身幅は、タイドアップせずに1枚で着ても様になる美しさだ。
ウィズロム
柄がキモセンスの良さが薫るストライプ生地のクレイジーパターン。定番「HENRI」は、重ね着しやすいよう、ゆったりめのシルエットに設定されている。素材の研究に余念がなく、高密度コットンのシャリ感は群を抜く。
ジェイソン デンハム コレクション
手仕事がキモデンハムが拠点とするオランダのシャツ工房、100ハンズに製作依頼したオックスフォードシャツ。1本の糸で縫い上げるステッチや、手かがりのボタンホールなど、繊細な手作業で丈夫に仕上げる。
フランク&アイリーン
ブランドの考えがキモ洗いざらしが格好いいノーアイロンで着る気持ちいいシャツ。そんなコンセプトによるカリフォルニア生まれの専業ブランドは、パターン設計から生地選び、加工まで、シンプルな姿の中にこだわりを詰め込んだ。
最後に、この春夏に着たいシャツの気分は、少し肩が落ちる程度のリラックスフィットのもの。ムチムチとタイトなものはどうかクローゼットの奥へ。しばらくその流行はやってこないのでご安心を。
清水健吾=写真 菊池陽之介=スタイリング 松本和也(W)=ヘアメイク 髙村将司=編集・文