着る人が限られる? 高身長じゃないと無理? されど昨今トレンド上位にもランクインしている「ロングコート」と「ワイドパンツ」。この曲者アイテムを料理するべく、人気4セレクトショップの身長差コンビが立ち上がった。自分らしく、そしてすっきりと仕上げたプロの技をとくとご覧あれ。
身長169cm
ビームス 原宿 ショップマネージャー
長谷川和考さん Age 41身長は平均的で、やや痩せ形。一見クセのない体形だが、「背が高くないので、特にパンツの形はキレイに出にくいと思ってます。例えば膝に当て布をしたダブルニータイプのパンツをはくと、変な位置にヒザがきちゃったりするんです」と長谷川さんは話す。
それならば、と潔くパンツはゆったりめのストレートをセレクト。ブラックウォッチの上品さを活かすため、あえて対照的なテイストのボリュームアウターを合わせた。
「トラッドとカジュアルのバランスがポイントです」パンツ/ビームス プラス、ジャケット/ヘリーハンセン×ビームス、靴/ドクターマーチン×ビームス、メガネ/オリバーピープルズ一方のコートは、かなり長めのステンカラー。淡いトーンでまとめつつ、スニーカーで抜け感を添えている。「このコートは中綿入りで、Aラインがキレイに出るのがポイントです。僕が牧野くらいの身長だったら、そんなこと気にせずに服を選べたと思うんですけどね(笑)」。
「ボタンの掛け方で裾の広がりを強調しました」コート/ザ・ノース・フェイス パープルレーベル×ビームス、パンツ/ウエストオーバーオールズ、スニーカー/アシックス、メガネ/オリバーピープルズ 身長188cm
ビームス オンラインショップ
牧野英明さん Age 38「背が高いと悪目立ちするから、柄ものとかも似合わないし……」と高身長の悩みを吐露する牧野さん。ほかにも悩みはあるそうだが、最大のタブーは体形に似合わないトップスの小ボリューム。
その払拭にひと役買っているのが、両スタイルで合わせたベストだ。ワイドパンツは2インタックで、特徴的なドレープがマッチ。裏原スタイルが好きな牧野さんらしく、上下ともにゆったりとしたサイジングをチョイスした。
「ワイド+ワイドでも、選び方次第でモダンに」パンツ/SSZ、ベスト/パタゴニア、ジャケット/エレクトリックコテージ×ナイキ、Tシャツ/ギルダン、シューズ/ホカ オネオネ、帽子/ブエナビスタプリマロフトの入ったロングコートが主役のスタイルにはベストを内側に差し込み、パンツはすっきりとしたものを。綺麗なラインを描いてみせた。ランがライフワークの牧野さんだけに、足元はもっぱらランニングシューズ。
「シューズは厚底を選ぶと収まりがいいんです」コート/ビームス、ベスト/バトルレイク、トップス、パンツ/ともにエルドレソ、Tシャツ/ギルダン、シューズ/ナイキ、サングラス/ステューシーコートに合わせた“ヴェイパーフライエリート”はナイキ主催の争奪戦レースで勝ち残った人しか購入権利がなかったレアモデル。「いつでも走れるような機能的な格好が、いちばん自分らしいと思っています」。