「映画『モテキ』の頃の長澤まさみをイメージして作られたカクテルです。爽やかだけど色気もあるというか(笑)」
そう説明してくれた看板娘はノセレーナさん(25歳)。多摩美術大学を卒業後、新橋でOLとして勤務。この店ではロゴのデザインを手掛けたり、毎月第2水曜日にイベントの企画を手伝ったりしている。
カクテルは美味しいが、運んできたときのノセレーナさんの手付きは何だろう。
「ラップのポーズです。今年の6月からOLラッパーとして活動を始めました。ここ数年、フリースタイルのラップが若者に人気だと聞いて『ずるい! 私もやりたい!』と思ったのが始めたきっかけです」
お客さんをラップでいじる看板娘。この半年間、「性格的に相手をディスれない」という致命的な悩みと闘いつつ、都内各地で開催されている「サイファー」というッパーの集会場に日参して腕を磨いた。
「私がお手伝いする日は『ノセナイト』になるので、お客さんが来るたびに隣のオーナーと一緒に『ようこそ、ノセナイトへ〜!』という挨拶でお出迎えします」。
オーナーは嶋田匠さん(25歳)。フリーでコンサルティング業を営むかたわら、クラウドファンディングで約190万円の開店資金を集めて今年の6月にこの店をオープンさせた。
ノセレーナさんについては「いやあ、肝が座った子だと思います」と笑う。
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