2018-19秋冬シーズンに本格的に日本デビューを果たした「アウトドア生まれ」の注目4ブランドをピックアップ!
高いデザイン性とスペック、そして興味深いプロダクトストーリー。それらを知ればきっとアナタも好きになる。いずれも厳しい冬真っ只中の4カ国からの選出だ。
ロシア代表:アークティック エクスプローラー
極寒の地、ロシアで生まれたと聞くだけでその信頼性がうかがえる、ダウンウェア専業ブランドが本格上陸。聞くところによると世界的に有名な北極探検家を父に持つロシア人デザイナーが手掛けているそうで、彼らのようなプロの探検家たちの装備をモチーフにしたプロダクトがブランドのメインラインナップとなっている。
このダウンジャケットは本国でベストセラーの「チル」を日本人の体型にフィットするように調整されたモデルで、裾のサイドにジップが配されハーフ丈でも動きやすく、ポケットの内側は起毛素材となっている。−30℃まで対応する防寒性や耐水性に優れた高品質な素材を使用するなど、その作りはどれも本格仕様で、冬の新たな相棒として期待できるブランドだ。
アメリカ代表:アズテック マウンテン
カナダとアメリカの国境を跨いで連なる世界最高峰の山脈であるロッキーマウンテン。その中腹に位置するコロラド州で誕生したスキーウェアブランド。しかしブランドを構成するメンバーを知れば、ただのスキーブランドではないことは明らかだ。
元アクネ ストゥディオズのウィメンズヘッドデザイナーの参画をはじめ、ソルトレイクシティ冬季五輪でのアルペンスキー金メダリストをアドバイザーに就任させるなど、ファッションとテクニカルの両面でそれぞれのプロを擁しているのだ。
左は、イエローの止水ジップがアクセントになったハードシェルパーカ。高い防水性と透湿性を持つスリーレイヤー生地を使用する。右は、東レ社製のダーミザクス素材を採用したダウンジャケット。伸縮性に富み、衣服内の湿気も逃がすので快適な着心地を実現。
デンマーク代表:イエティ
もともとは登山用の寝袋から始まった、旧東ドイツ発のダウンアパレルブランド。登山家の夫が冬山でも安全に過ごせるよう、その妻が寝袋を手作りしたのが始まりとされている。そんなヨーロッパでは広く知られる同ブランドが、現在の拠点であるデンマークの「ヒュッゲ」という思想をベースに日本でも本格展開がスタート。アウトドアとライフスタイル、両軸からのアプローチを目指している。
ポンチョとしても使えるブランケットは、家の中はもちろんクルマの中に置いておくのもいい。
ブランドのフラッグシップモデルとなる「ノルディック ダウンジャケット」は、圧倒的な心地の良さが魅力。ダウン素材には一家言を持ち、最高品質とされるクリスタルダウンを使ったプロダクトは必見だ。
日本代表:バンブーシュート
’98年より東京・中目黒を拠点にアウトドアとファッションの蜜月を体現してきた名店、バンブーシュートがついに同名でブランドを始動。顔役でもある名物バイヤーの、甲斐一彦氏がディレクションするラインナップとくれば期待せずにはいられないはず。
なかでも今回、注目を集めるのが左の’90sのカヤックウェアをベースとしたプルオーバーと、右のミリタリージャケットから着想を得たリバーシブルジャケットの2型。
一部リサイクルポリエステル糸を使用することで、エコにも配慮したフリース素材はすべてオリジナルというこだわりよう。プルオーバーのメッシュライナーには発熱効果を持つフィールサーモを採用し、コートのインナーにはもちろん、ライトアウターとしても活躍してくれる。
鈴木泰之=写真 平 健一=スタイリング 野村優歩、今野 壘=文