何と言ってもこの秋冬は、英国調のチェックが一大トレンドであり、それを纏ったコートも花盛り!
なかでも昔ながらの王道デザインではなく、ひとヒネリ利かせた配色や格子、シルエットなどで旬を盛り込むのが気分。クラシックかつフレッシュな逸品をチェックするのが正解だ。
「パルト」 × 「エディフィス」
イタリアの歴史ある工房が手掛ける、コート専業ブランドへの別注。ハウンドトゥース柄のフラノを用い、熟練の職人が仕立てた正統な膝丈チェスターは、細身の美シルエットが自慢。
「メゾン キツネ」
主張しすぎない控えめなチェックが配されたクラシカルな1着は、幅広いスタイルに対応する優れた汎用性が持ち味。薄手の中綿が入ったキルティングの総裏仕立てなので、防寒力も申し分なしだ。
「ハンティング・ワールド」
ホワイトマウンテニアリングの相澤陽介氏をディレクターに迎え、注目度UP!こちらはブランドの原点であるサファリと、英国のカントリームードが薫る男クサい佇まい。
「インバーティア」×「ジャーナル スタンダード」
世界で初めてリバーシブルコートを生み出した老舗。今はなき両A面仕様を蘇らせた別注品は、英国製ウールフラノ&イタリアの名門オルテメックス社のコットン地を表裏に。
左●「サイ」、右●「ネサーンス」
左●巧みなパターンワークに定評があるサイだけに、今季らしいAラインシルエットも美麗。メタルのスナップボタンはブルゾン風でスポーティな印象を与えるとともに、利便性も高し。
右●ふんわり長い毛脚を持つモヘア混の生地と、優しいトーンの大柄チェックが相まって、柔和な雰囲気を漂わすダブルブレストのチェスター。その印象どおり着心地も軽く、ガウン感覚で羽織れる。
左●「カインダガーデン」、右●「ジャーナル スタンダード トライセクト-2」
左●この春デビューした日本の新鋭であり、今季はデザイナーが青春を過ごした’90sがテーマ。程良いボリューム感で仕上げた膝丈ステンカラーは、ビッグシルエット入門に打ってつけ。
右●ドロップショルダー&ビッグシルエットが織りなす旬度MAXの膝丈チェスター。異なる大柄チェックをツイストしたマルチカラーのツイード生地は、存在感たっぷりで申し分なし。
左●「グローバーオール」、右●「カモシタ ユナイテッドアローズ」
左●ダッフルの代表銘柄による新型の「エリザ」は、定番の「モンティ」と比べて細身&長め。ウール×モヘアのタータン生地は、英国王室ご用達のロキャロン社謹製で、メルトンより軽い着用感が魅力。
右●UAの重鎮・鴨志田康人氏が手掛けるコートは、服飾のプロにもファン多数。適度なゆったりボディにシェパードチェックを纏い、エレガントを手に入れたい大人好みに。
左●「ケイスリー・ヘイフォード」、右●「フィット ミハラ ヤスヒロ」
左●ダブルブレステッドと膝下のロング丈が、大人の貫禄&色気を演出する「エレクトラ」。このオッサンにこそ似合うシロモノは、腰の高い位置に配されたバックベルトがもたらす脚長効果もありがたい。
右●ミニマルなデザイン、さりげない千鳥格子、そして膝下まで包むビッグシルエットが旬。特上のウールフラノがたたえる品の良い素材感を引き立てた、クラシカルかつモードな逸品だ。
清水健吾、高橋絵里奈=写真 星 光彦=スタイリング 髙村将司、いくら直幸=文 長谷川茂雄=編集