This is 大人の選択。This is 人間の英知。
保温力の王様、羊毛がびっしり付いたまま鞣されたムートンは、一枚羽織るだけで抜群の暖かさ。
そして、極上素材のものを選べば、そこはかとないエレガンスと貫禄が備わる。躊躇するなかれ。もう、似合うご年齢なのだから。
「エルメス」
レザー界の世界最高峰を扱うメゾンが作るムートンコートは、羊毛の密度や質感、服の表面となる裏革のマットな質感も非常にキメ細やか。胸ポケットや腰ポケットのフラップをスムースレザーに切り替えるなど、ちょっとしたデザインセンスも堂に入ったもの。エレガンスとは、このコートのためにある言葉のよう。残りの人生において、真冬はこの相棒と添い遂げる。そんな覚悟も決まる一生モノといっていい。
「ルッフォ」
熟練のアルチザンによる丁寧な縫製が冴えるイタリアンブランド、ルッフォにビームスが別注したモッズコート。高級ムートンを、ミリタリー由来の骨太デザインで楽しむという大人の贅沢を。
「ネサーンス」
アメカジの定番、ランチコートもスペイン産の上質ラムスキンで仕上げハイエンドに。ボタンには、削り出しの本水牛を使用するこだわりも。ブランドディレクター、熊谷隆志氏のスピリットが纏える。
「ビズビム」
ファイヤーマンコートをモチーフにした本作は、イタリアの職人が1着ずつ手作業で作り上げる。スロートタブやフロントポケット、ムートンの継ぎ目など、随所にシボ革を使用して武骨な表情を加えている。
「エイチ ビューティ&ユース」
フロントにスナップボタンを採用したステンカラー。ボタンの付いた襟を立てて留めるとモードな表情に様変わり。エッジをパイピングで始末しており、ムートンをクリーンに堪能できる。
「RHC」
比翼仕立てのクラシカルなチェスターをムートンにすることで、エレガンスに加え保温力もアップ。何より心惹かれるのが、シーサイドライフを感じさせるネイビーという点。さすがRHCのセンスなり。
「マイケル・コース メンズ」
アメトラを再解釈した今季のコレクションルックにも登場したランチコート。シームにもボアを覗かせるオーセンティックなデザインにして、シャープなシルエットに都会の洗練を滲ませている。
芹澤信次=写真(人物)、清水健吾、高橋絵里奈=写真(ともに静物) 星 光彦=スタイリング AMANO=ヘアメイク 髙村将司、いくら直幸=文 長谷川茂雄=編集