「大人だから落ち着いた色を」なんて言われると、「ほっとけ!」と心で呟いていた諸兄。どうやら我々の出番かもしれない。イロモノが大漁なのだ。
見た目が重い色のアウターで気分まで重くなるなんてもってのほか。明るいカラーダウンで体も心もホットにいこうぜ!
「ルイ・ヴィトン」
’90年代調のダウンジャケットは、今季注目したいトピックといえるだろう。やはり、その先端を行くのがモード界の旗手、ルイ・ヴィトン。2018年秋冬プレコレクションからは、袖が着脱可能な2-WAYダウンジャケットが登場。
好発色のナイロンシェルはまさに’90年代のアウトドアウェア風。「LOUIS VUITTON」とあしらった背面のタグやジッパーテープなどにレザーを使い、ラグジュアリー感を備えるセンスが見事だ。気持ちゆるめのフィッティングは、極端なビッグシルエットは避けたい人の最適な選択となる。
「ネイバーフッド」
東京ストリートファッションシーンの最重要ブランドが手掛けたこちらは、今季を象徴するエマージェンシーカラーを大胆に1色使い。アシンメトリカルな2重ジップフロントに、顎まで隠れるスタンドカラー、裾にはドローコードも備えた完全防寒仕様だ。
「ディーゼル」
これぞダウンジャケット、というほどベーシックなデザインのデタッチャブルフーディ型。発色の良いライトナイロンシェルにボリューム満点のダウンを封入。デニム&Tシャツに羽織るだけでキマる。
「タトラス」
定番のダウンフーディをアップデートした「ベルボ」の今季モデル。シャイニーなシェルによって艶やかなムードを醸すと同時に、脇下と袖の内側のダウン量を減らし、シャープなフィット感を獲得している。
「ロッキーマウンテン フェザーベッド」×「ビームス」
スラントさせたステッチワークの新作「ナイススタフィン」のビームス別注カラー。リップストップナイロンのシェルに、ダウンパックを使用せず直接封入し、ダウン本来のふかふか感が味わえる。
「ヒルフィガー コレクション」
プレッピースタイルの代名詞ブランド、トミー ヒルフィガーが、その伝統に敬意を表したコレクションより登場したのが、アーリー’90sなダウンジャケット。袖のシルエットが細いため、身幅があるわりにシャープな印象に。「ハイシャイン」と銘打たれた光沢あるナイロンシェルが赤の色みを強調。匿名的なデザインながら、フードのトリコロールカラーテープに静かな主張が。イバれるやつだ。
「イエンキイエンキ」
身幅が広くて着丈短めのルーズフィット。まさにどストライクな1着は、2016年にローンチしたばかりの新鋭が手掛ける。北シベリアに住むツングース系民族のエヴェンキからネーミングされたとおり、上質グースダウンのみを封入したダウンジャケットは、極寒地にも耐えうるほどの保温性の高さをかなえている。ちなみに、昨年レディスで大ブームとなったこのブランド、この冬は間違いなく男子にくるゾ。
芹澤信次=写真(人物)、清水健吾、高橋絵里奈=写真(ともに静物) 星 光彦=スタイリング AMANO=ヘアメイク 髙村将司、いくら直幸=文 長谷川茂雄=編集