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2018.10.30

ファッション

職人を不機嫌にしてまで作ったNBの復刻「996」のコダワリ

1000点満点中990点──なんとも挑戦的な広告で話題を呼んだ「990」。それから4年後の1986年に誕生した「995」に続く“99X”シリーズとして1988年にローンチされたのがニューバランスの金字塔「996」だ。
Cキャップとエンキャップというニューバランス独自のテクノロジーが生む快適なフィット感、時代を超えて愛されるポテンシャルを感じさせるスマートなフォルム。3代目にしてはやくも完成の極みに達した“99X”シリーズは今なお褪せることのない魅力を放っている。

スエードの毛並みから糸一本にまで宿るコダワリ

その30周年を記念したのがこちら。ラインナップは、オリジンがまとったグレー、フットロッカー別注モデルとして誕生したブラック&ゴールドの2型。フットロッカーはいうまでもなく、スニーカートレンドを牽引してきたアメリカの名店である。
各2万7000円/ニューバランス(ニューバランス ジャパン 0120-85-0997)
オリジンを履き潰したオーシャンズ世代も納得の起毛感の強いスエードの毛並みや朴訥としたメッシュの風合い。さらにオリジンを忠実に再現したカウンター周りのロゴ、あるいはシンセティックレザーを採用したトップラインのライニング、そしてMade in U.S.A.ならではのクラシカルな佇まい。

ステッチの“ぎごちなさ”まで再現するコダワリ

まさにファン感涙の復刻モデル「996」にあって圧巻はNロゴを縫い付けたステッチワークだ。角を丸く仕上げているのがおわかりになるだろうか。

実はこれ、鋭角に縫えなかった当時の稚拙な技術を表現しているのだ。「N」のラインを正確になぞることのできる己の指先に誇りを感じる職人にとって、この指示はすんなりと受け入れられるものではなかった。じっさい、職人はかなり不機嫌になったとか。
こだわりはステッチ糸そのものにも及ぶ。見るべきはブラックの一足。コントラストカラーの糸を採用しているが、なにも糸を立たせることを狙ったものではない。色の選択肢が少なかった当時の糸を、あえて蘇らせたのだ。

復刻のあるべき姿がここにある、とオーシャンズは断言したい。
 
【問い合わせ】
ニューバランス ジャパンお客様相談室
0120-85-0997
http://shop.newbalance.jp
 
竹川 圭=文


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