バック・トゥ・ザ・’90sの流れによって、再び気になる存在になってきたGジャン。街でも、おっきめなヤツをガバッと羽織ってタイトなボトムスに合わせている若者をよく見かけるようになった。
渋カジを通過したオーシャンズ世代としてはGジャンは身近な存在ゆえ、「俺も俺も」とマネしたくなるが……きっとウマくはいくまい。だって、時代も、アナタの見た目も、変わったのだから。
では、今っぽく、37.5歳っぽく、Gジャンを着こなすために気をつけるべきことは何か。Gジャン大好きスタイリスト、荒木大輔さん(42歳)に、そのコツを聞いた。
荒木大輔 あらきだいすけ1976年生まれ。熊谷隆志氏に師事。独立後も、本誌をはじめ、メンズファッション各誌や広告、カタログなど八面六臂の活躍。業界内でも有名なGジャン好き。そのコレクションと着こなしの様子は
こちらの記事から!
大人のGジャン選びにおける絶対条件
「何はともあれ濃色を選ぶこと」開口一番、荒木さんから出たGジャン選びの絶対条件がコレ。
「ハードな色落ちやダメージ系は、Gジャンが持つワイルドな側面が強調されて“昔のまま”なオッサンになりがちです。さらに薄い色みは全体の輪郭がぼやけて、メリハリが付きにくいんですよね」。
なるほど。デニムパンツ同様、濃色ならグッと引き締まり、クリーンな印象が醸し出せるってワケだ。
例えば、濃色なうえにステッチもボディと同色の一枚ならば……
コテコテなアメカジでも大人っぽく見えるんだ!
「Gジャンのワーク感を高めてしまう要因のひとつに、実はオレンジやイエローのステッチがあるんです。ステッチをデニム生地と同じ色を採用して目立たなくした、いわば見ため“ステッチなし”タイプを選ぶのが、Gジャンスタイルをクリーンに見せる有効な方法です」。
そこで選んだのがこちら。
スタンダードなサードタイプ型ながら、ステッチだけでなくフロントポケットのボタンもボディと同色にして一層クリーンな印象に。ストレッチも効いていて申し分なし。それを、ベイカーパンツにポロシャツという直球アメカジワードローブを使ってコーディネイトしてみると、ご覧の通り。かなりシックな見た目にびっくり。
「“ステッチなし”により、ワーク感がなくなったぶん、ボトムスのカジュアル度を上げてもOK。このデンハムのGジャンは、すっきりしたサイジング&ストレッチが効いていて、キレイなシルエットのうえに着心地もいい。ゆったりシルエットのオリーブ軍パンと合わせても、野暮ったく見えません」。
常に上品なパンツでなくていいという点は、ありがたいところ。思いもしなかった“ステッチなし”が、秋のGジャンライフを広げてくれそうだ。
それでは、さらにGジャンとウマく付き合うための3箇条を見ていこう。
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