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弱さに気づくことで見つけた自分の道


そして今春から現職の大手監査法人に勤めている。とはいえ、まだ公認会計士「見習い」。2年間の実務経験と3年後の修了考査に合格しなければ「公認会計士」にはなれないのだ。
「人生、ずっと勉強だなと思いますね。資格を取得してもどんどん新しい会計基準ができるので、常に勉強は欠かせませんし。今の仕事は福岡との繋がりが強い部署に入れたので、それも良かった。バランスのとれた会社で、将来的には監査だけではなくアドバイザリーとしての仕事も視野に入れつつ、日々を過ごせています」。
今でも地元に恩返しのできる職に、という思いは変わらないという。目標としていた地元に関する仕事にも就けた。40歳を目処に福岡の部署に転勤し働き続けたい、とうれしそうに語る。
独立心を抱き続けてきた鎌田少年は、学び直しやさまざまな経験を経て、自分にあった働き方のスタイルを見つけられた。そして今春、20代前半の若者に混じり、32歳でスタートラインに立ったのだ。
尊敬する父の姿とは少し違う。けれど着実に自分だけの最適解を導き出していた。
藤野ゆり=取材・文

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