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旅先での“ギフト”が人生を変えた


「旅をしているうちに、精神が少しずつ落ち着いてくるのを感じました。実は僕、31歳のときに離婚しているんですよ。それから気持ちがふさぎがちだったんですが、お坊さんと瞑想する時間があったり、旅のおかげで少しずつ安定していきました」。
そんな旅先で、安藤さんは運命の人との出会いを果たす。それが現在の妻で、ヨガの勉強のためにインドに来ていた未夏さんだ。
「離婚を経験したとき、心の底から辛くて、もう二度とこんな思いをしたくないと思った。それと同時に、ひとりになって家族の大切さを痛感したんです。だからもう一度、自分が家族を持てるチャンスがくるなんて信じられませんでした」。
妻との出会いを安藤さんは「ギフト」だと表現する。そのギフトが安藤さんの人生を大きく変えたのだ。
インドで出会った未夏さんと共に帰国した安藤さんは、41歳で白浜に豆腐屋をオープン。42歳で結婚し、現在は娘の愛南ちゃんと3人で、この古民家で暮らしている。移住先に縁もゆかりもない房総を選んだのは、何か理由があったのだろうか。
「決め手は、海ですね。この先の根元海岸が、あまりにも綺麗だったから。サーフィンは自分の人生で軸となっている部分もあるので、海のある場所でお店を開けるっていうのは大きかった」。
自分の好きな場所で大切な家族と共に有機的な生活を実現したい。そんな考えのもと、白浜豆腐工房は始まったのだ。


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