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2018.08.14

たべる

「クラフトビール」を深掘り。ビールをより深く味わうウンチク試飲会

うまい酒には、うまいおともが必要だ。それはオツマミに限らず、仲間との会話やちょっとした酒の知識だったりもする。歴史や味わいがわかっていれば、さらにお酒が美味しく、会話も盛り上がるに違いない。
そこで、ビール好きでも“知ったかさん”の多い、「クラフトビール」について語っていくことにしよう。

そもそも“クラフト”ビールってなんだ?


「小規模生産の手造りビール」と表現されることの多いクラフトビール。しかし、その歴史を辿ると、「そもそもクラフトビールって?」という問いに正確に答えるのは、わりと難しい。というのも、日本では市場の拡大とともにその意味も拡大しているからだ。
1994年、酒税法改正による規制緩和で小規模醸造が可能になり、 “ご当地ビールブーム”が到来したが、質の悪いビールが出回ったことで下火に。その後、職人たちが奮起し、じわじわとファンが増えていくこととなる。2010年代にかけてさらなる成長期を迎えるが、2015年以降には大手メーカーも本格的に参入したことで、“造り手の個性を楽しめるビール”と見る向きも……。
講釈が長くなってしまったが、醸造所の立場で「クラフトビール」の定義はまちまちで、“ウチではこう定義してるよ!”というエクスキューズがつく場合がほとんどなのだ。
とはいえ、共通するのは「造り手のこだわり」と「ビールの個性」というキーワード。それぞれに模索を繰り返し、美味しいビールを届けようとする、そんな醸造所の想いを感じることこそ、クラフトビールを美味しく飲むポイントと言えるだろう。

というわけで、4種類のビールを飲み比べ!


こだわりの製法・味を感じる基礎を簡単に抑えておこう。100種類以上もあるクラフトビールだが、主な原材料の「水」「麦芽」「ホップ」「酵母」という4つに加え、副原料としてさまざまなフルーツやスパイスを使用することも。これらの組み合わせや量、加えるタイミング、温度などで、多彩な香りや味わいを表現していく。まさに職人ワザなのである。
そして、代表的なビールといえば……ということでようやくビールのご登場。今回は、4種類のクラフトビールがセットになった「夏夜のGRAND KIRIN 体験BOX」(期間限定販売)で飲み比べ。それぞれの特徴をみていこう。
真夏のGRAND KIRIN体験BOX 1100円[実勢価格]/キリンビール 0120-111-560

クラフトビールといえばコイツ!な「IPA」

「IPA」とは、「インディア・ペールエール」の略。諸説あるが、インドがイギリスの植民地だった18世紀、インドにペールエールを輸出するために造られたのが始まりで、独特の苦味は防腐剤の役割を持つホップを大量に投入したためともいわれる。
グランドキリン IPA 350ml 295円[実勢価格]/キリンビール 0120-111-560
香り高い苦味と深み。今回試した4種類の中ではもっとも“クラフトビール感”が強い。いぶし銀な深い味わいは、大人のビールと呼ぶにふさわしい。

ベルギーで生まれた白い美人さん「ホワイトエール」

その名のとおり、白っぽく透き通ったビール。ベルギーのヒューガルデン村で14世紀から作られていたという。美しい白さが際立つが、それは原材料に大麦だけでなく、小麦も材料に使われているからだ。
グランドキリン WHITE ALE  350ml 295円[実勢価格]/キリンビール 0120-111-560
飲むとフルーティで柔らかな、優しい味わい。さらに香り高いのもひとつの特徴となる。ビールというよりまるでワインと見紛うほどである。

代表種・ピルスナーに近い「ペールラガー」

ビールは大きく“エール”と“ラガー”に分けられるが、その違いは使用する酵母。“エール”は20℃で短期醸造する酵母を、“ラガー”は10℃で長期醸造する酵母を用いるものを指す。こちらはクラフトビールでは意外と珍しいラガータイプだ。ちなみにこちらは国産麦芽と、国産ホップを一部使用するというこだわりっぷり。
グランドキリン JPL 350ml 295円[実勢価格]/キリンビール 0120-111-560
印象的なのは、キレのある喉越しと引き締まった苦味。最も“いつもの”ビールに近く、クラフトビールに慣れていない人にはおすすめと言えるかも。

最近人気の飲みやすいIPA「セッションIPA」

クラフトビールは比較的度数が高い商品が多いなか、最近注目を浴びているのがこの「セッションIPA」。特徴的な苦味を残しつつも、度数を下げて飲みやすくしているのがポイント。さまざまなメーカーがこぞって挑戦しており、今のトレンドとも言える。
グランドキリン ギャラクシーホップ 350ml 295円[実勢価格]/キリンビール
こちらはギャラクシーホップという希少種を使っているだけあり、パッションフルーツのような鮮烈な香り、爽快な味わいが特徴。度数が低い分、アジア系ビールのような口当たりの良さがある。
 
今回はキリンビールから登場している飲み比べセットを紹介したが、いろいろな醸造所でも飲み比べ商品は登場している。自宅で手軽にクラフトビールが飲める時代だし、アレコレ会話を楽しみながら飲み比べてみてはいかがだろうか?
なにはともあれ、こんな素敵な気分にしてくれるビール醸造家のみなさんに感謝。そして、今日も乾杯!
 
[問い合わせ先]
キリンビールお客様相談室
住所:東京都中野区中野4-10-2 中野セントラルパークサウス
電話番号:0120-111-560
www.kirin.co.jp/products/beer/grandkirin/
芋川健=文


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