海の街<熱海編>Vol.2
男には、家でも職場でもない、サードプレイスが必要だ。それは解放的で、発見があり、人との出会いのある場所であってほしい。その一候補として挙げたいのが、熱海である。地元民と観光客が交じり合い、街のダイナミズムを感じられる場所なのだ。今回は、都心から近いからこそ試してみたい、リモートワーク先としての使い方の一例。
明日は大事なプレゼンがある。準備は終わり、あとは資料を作成するのみ。できれば誰にも邪魔されない場所に行き、ひとりっきりで作業をしたい。社内のミーティングをキャンセルし、海辺の静かな街に行こう。目的地は熱海だ。
移動中も作業するため、新幹線ではなく、あえて「快速アクティー」をチョイスする。アクティーのグリーン車は新幹線の自由席より料金が安く、パーソナルスペースも広いので、作業がしやすく快適なのだ。東京から約90分。車内で仕事をしていたので、あっという間に熱海駅に着いた。
駅前にはほのかに潮の香りが漂い、旅情に誘われる。でも、今日ここへ来たのは、プレゼン資料作成というミッションのため。ビーチに向かう女子たちを横目に、コワーキングスペース「naedoco(ナエドコ)」へと急ぐ。
海の近くのコワーキングスペース「naedoco」で資料作成
ビーチ近くにある熱海銀座商店街を進むと、そこにあるのは熱海の地ビールが並べられた酒屋。「ナエドコ」は、この2階にある。一杯飲みたい気持ちをぐっとこらえて、いざコワーキングスペースへ。
築60年のビルをリノベーションした「ナエドコ」の造りは面白く、1.5階にラウンジとシェアキッチンがある。談笑しているのは会員の人たちだろうか。静かにアコースティックギターを奏でる人もいる。ここは熱海の新たなライフスタイルの中心地を目指してつくられた。会員の多くは、熱海を盛り上げたいとの思いを持つ人たちだ。1DAY利用も可能で、料金は1日1080円というリーズナブルさ。
2階には集中して作業できるカウンターテーブルや10人ほどが集まれる大テーブル、そして3つのミーティングスペースがある。さっそく作業開始だ。
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