“枯れ感”にジワジワと似合う渋い金と、それを引き立てるダークカラー。若い頃は「ジイさんの時計」とさえ思っていたのに、今はその上品さになんだか惹かれる。
PANERAI
パネライ/ルミノール ドゥエ スリーデイズ オートマティック オロロッソ-38mm
年を重ねて欲しくなる薄くて小ぶりなパネライ
イタリア海軍のミッションウォッチを納入してきた歴史に基づく、マッシブなケースで時計界を牽引しているパネライ。
今年のSIHHでは、現代のライフスタイルに合わせて、ケース厚11.2mm&幅38mmと薄型&小型化を果たした最新シリーズがローンチされた。
こちらは品のあるレッドゴールドと、緻密なサテンソレイユのブラックダイヤルが調和するモデル。ガラパーティなどを筆頭に、ドレッシーなシーンにも打ってつけとなる「大人のパネライ」なのだ。
JAQUET DROZ
ジャケ・ドロー/グラン・セコンド ムーン ブラックエナメル
うっとり眺めてしまう金縁の芸術作品
ハイライトは、ブラックオニキスのムーンディスクに施されたK22ゴールドの月&K18レッドゴールドの星の彫金細工。
そこに、同社が得意とするグラン・フーエナメルのブラックダイヤルの芸術性が相まって独創的な美を醸す。
特徴的な大きな秒表示と、同軸に配されたポインターデイト表示は、美観とともに高い技術力の表れ。これらを「金の額縁」で眺めるとしようか。
A. LANGE & SÖHNE
A.ランゲ&ゾーネ/サクソニア・アウトサイズデイト
小さくて大きな違いをもたらす2つ窓の日付表示
日付の2桁を異なる2枚のディスクで表示するアウトサイズデイトは、ブランドを象徴する機構のひとつ。
1枚のリングを周回させる一般的な表示に比べ、視認性の高さと複雑さにおいて価値ある機構だ。
さらに、新たに開発されたキャリバーL086.8を搭載する新作では、従来の白地&黒文字の日付ディスクの色を反転。ダイヤルを引き締め、金×黒のエレガンスが強調された。
LONGINES
ロンジン/レコード
馴染み深くて新鮮な、ネイビー×ゴールドの魔法
レンジの広いラインナップを誇るロンジンにおいて、クラシカルな位置付けとなるレコードの新作は、細身のバーインデックスが洗練を感じさせる。
甘いローズゴールドを引き締めるのは、シックなネイビーダイヤル。サンレイ仕上げがその美しさを引き立てる。
また同色のアリゲーターストラップと相まって、金ボタンを持つ“紺ブレ”のようにデニムにもスーツにも似合いそうだ。
※本文中における素材の略称は以下のとおり。
K18=18金、PG=ピンクゴールド