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そんな綾子さんは、大のお祭り好きという一面も持つ。
毎年7月に行われる浦和まつりでは太鼓を叩く。
「これは、お祭りを見に来た634の社員さんと常連さんが撮ってくれた写真です。幼稚園のときに地元の囃子連の一員になって今年で15年目。ずっと続けたいと思っています」
一方で、最近ハマっているのがハリネズミ。下は六本木のハリネズミカフェに行った際の写真だという。
ハリの色が微妙に違うんですね。
「六本木の『HARRY』というハリネズミカフェに行ったときの写真です。丸くてコロコロしている姿が本当にかわいいし、名前がネズミなのにじつはモグラだったりして面白い。いつかおうちで飼いたいなあと思っています」
もし飼えたら名前はどうしますか?
「うーん、見た目で言えば『おはぎ』とかかなあ。丸いから『まるこ』でもいいですね。迷っちゃいます」
目を輝かせながら真剣に考えている様子にほのぼのした。
なお、当連載の取材経験上、女性のスマホには“若かりし頃の写真”があることを知っている。十分若い綾子さんも高校時代のプリクラを恥ずかしそうに見せてくれた。
こっちが私です。
おお、今とのギャップが感慨深いですね。
「高3のバレンタインの日に撮ったもので、右は大親友の“みほちん”。あ、口紅を塗ってるわけじゃなくて、これはこういう機能です」
ひとしきり話を聞けたので、店内を探索してみた。まず、目に留まったのは冷蔵庫のホワイトボード。
「カイノミ」の位置を示すイラスト。
ホタルイカは今日の賄いに出るそうだ。トイレの壁にもスタッフの気遣いが垣間見える貼り紙を発見。
終電ギリギリまで飲んでほしいという熱い思い。
ワイン、ワインと飲んで、締めの1杯は生ビールの「香るエール」(500円)にしよう。
この季節、外席で風に吹かれて飲むのも良い。
さて、お会計をしようと思ったところで、店内がざわついている。サッカーW杯の日本戦を放映するために常連さんがプロジェクターを持ってきてくれたが、コードの長さが足りないそうだ。
力にはなれないが、とりあえず試合に参加する綾子さん。
「無理だったらTSUTAYAで借りた『少林サッカー』を流そうかな。“サッカー放映中”には間違いないけど怒られる?」と恵梨さんが笑う。
最後に、綾子さんは「ここで働くのはすごく楽しい。スタッフとお客さんの距離がこんなに近い店って他にないかも。シフトが入っていない日でも、ご飯を食べにくるぐらい好きです」と熱弁した。
大学での専攻は児童文化。卒業後は飲食店の接客業かテーマパークで働きたいそうだ。
ちなみに、武蔵浦和から東京ディズニーリゾートへはJR武蔵野線で1本。就職後も、この店でちょくちょくお目にかかれるかもしれない。
イラストはハリネズミではなかった。
 
【取材協力】
634和浦バル
埼玉県さいたま市南区別所7-9-9 VINES TERRACE A
電話番号:048-824-0701
http://waura.co.jp/shop/634waura/
石原たきび=取材・文


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