「働く服改革」 Vol.2
働き方改革はもちろん大事。でも、そのためには「働く服改革」 も同じくらい大事。だってこれからの季節、 日本のビジネスマンを取り巻く環境は過酷だから。
照りつける太陽 にまとわりつく湿気。敵は競合企業だけではない。見た目もパフォーマンスも“いつも以上”を発揮できる仕事着は何か? オーシャンズ的、本当にクールなクールビズ考。
その他の「働く服改革」記事はコチラクールビズも市民権を得た。スニーカー通勤も推奨された。でも、本音は……もっとラクしたい。夏のビジネスシーンを軽快に、涼しく、そして楽しく乗り切るためのアイテムを、サラリーマンの欲求別に紹介していこう!
「ホントはジャージーで働きたいよ」なサラリーマンへ……
トライアーノの「オックスフォードシャツ」どう見てもオックスフォード地にしか見えないシャツは、1940年代からスポーツファブリックやアンダーウェアを手掛けていた老舗の3代目が立ち上げたブランド、トライアーノのもの。
実はコレ、「フォーマル アクティブ ウェア」をコンセプトに掲げる同ブランドの真価が発揮された逸品なのだ。
特徴はこの、びよーんと伸びる4ウェイストレッチ。オリジナルのナイロン混素材はジャージー並みの伸縮性を持ち、通気性も高く、ウォッシャブル、おまけに消臭まで備えるハイテク仕様。
アクティブ ウェアという冠は決して過大ではなく、実際にスポーツでも着られるほどのノンストレスっぷり。「働く服改革」のシャツ部門代表だ。
「ホントは短パンで働きたいよ」なサラリーマンへ……
クールビズの浸透で上半身は身軽になったとしても、下半身は当然、フルレングスが基本。そこで、キレイに見えてメンテも容易なコンフォートパンツを選抜。
[写真左]ジェルマーノの「ウォッシャブルスラックス」自宅での洗濯機洗いを可能にしたジェルマーノのスラックス。防シワゆえにアイロンなしでもしばらくクリースをキープしてくれる。
[写真中]インコテックスの「アーバントラベラー」インコテックスのアーバントラベラーは、ウォッシャブルに加えて撥水、クリースキープ、ストレッチと充実の機能。
[写真右]ダーバンの「モバイルコレクション パンツ」ダーバンの「モバイルコレクション」は、ストレッチを効かせたポリ混生地で超快適。シワも付きにくく、まさに“モバイル”向き。
「ホントはサンダルで働きたいよ」なサラリーマンへ……
サントーニの「ヒールカップレスシューズ」ソフトレザーの使い手として定評のあるサントーニから登場したドレッシーな内羽根タイプの革靴は、極上に柔らかいグレインレザーとヒールカップレスにより踵を踏んでも履ける仕様。スニーカーどころかサンダル並みのリラックス感を享受できる。
推奨される「スニーカー通勤」に乗らずとも、それ以上の快適さを求められる傑作だ。
クロケット&ジョーンズの「フローレII」バーニーズ ニューヨークのエクスクルーシブモデルとなるこの一足は、英国ノーザンプトンの老舗らしい威厳ある佇まいとは裏腹に、コンフォート性を求めた造りとなっている。
アッパーに採用したハーフライニングは非常に柔らかく足馴染み良好で、スーツでいう“アンコン仕立て”といったところ。さらに撥水性を備えるワックスカーフとハイグリップなラバーソールで雨だって怖くない。
「ホントは気持ち良く汗をかきたいよ」なサラリーマンへ……
汗は気持ち良くかくもの。でも、すぐにシャワーも浴びられない仕事場ではニオイも気になる。夏の不快な汗とニオイからオッサンを救ってくれる4アイテムがコレ。
[写真左上]ペロカリエンテの「マイナス度」その名もズバリな「マイナス度」というハンカチ。パイル地の裏地に接触冷感機能のある「ゼロクール」を採用し、汗を吸い取りながらひやりとクールダウンさせてくれる。
[写真右上]シュミッツの「エチケットスティック」アメリカ・ポートランド発の自然派ブランドのデオドラントスティックは、天然成分のほのかな香りが心地いい。スティックタイプなのでさっと塗れて手軽。デザインも良し!
[写真左下]MXPの「デオドラントソックス」暑さと蒸れの季節に重要な足臭対策。吸湿性に優れるコットンに抗菌機能に優れるマキシフレッシュ素材を織り交ぜることで、ニオイの原因となる菌の繁殖を抑制。洗濯を繰り返しても効果は保たれる。
[写真右下]パナソニックの「脱臭ハンガー」大切な仕事着を連投させるときは脱臭ハンガーへ。ジャケットやシャツを掛けておくだけで、8カ所から吹き出す「ナノイーX」が衣類全体をケアしてくれる。
「ホントは手ぶらで出勤したいよ」なサラリーマンへ……
テアトラの「デバイスジャケット&ウォレットパンツ」スマホに財布、航空チケット&パスポート、さらにはタブレットまでも収納できる多ポケット使いが特徴の「デバイスジャケット」。セットアップで着用できる「ウォレットパンツ」も、ジャケット同様の多ポケット使いやドローコード仕様のウエストなど、身軽に気軽に軽快に仕事をしたい人へ打ってつけなセットアップ。
さらに注目は生地。極限まで薄く織り上げた「トロピカルウール」を採用し、裏地をメッシュ生地にすることで、衣服内の温度上昇を抑えてくれる。このサラッとした着心地、満員電車でもきっと役立つに違いない。
鈴木泰之=写真 星 光彦=スタイリング 安岡将文=文