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2018.05.08

ファッション

“エルメスオレンジ”の誕生秘話。ブランドカラーに隠された物語

鮮やかな色、控えめな色、気持ちが昂る色、落ち着く色……世界は“色”で溢れている。それを馴染みがないからと“着ず嫌い”していてはもったいない。
さまざまな手法・技法で彩られたアイテムは、コーディネイトだけでなく、暮らしにも華やぎを与えるはず。そんな注目のカラーアイテムを5回にわけて紹介する。
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今回は、憧れてやまないエルメスのブランドカラーであるオレンジについて。
 

憧れを抱かせるエルメスのオレンジ

1万6500円/エルメス(エルメスジャポン 03-3569-3300)
エルメスと聞いて思い出すカラーは、きっとオレンジのはず。あのショッピングバッグやボックスのオレンジは「エルメスオレンジ」と呼ばれ、確実に目を引き、憧れさえも抱かせる。では、あのオレンジはいつから使われているのだろう?
時は第二次世界大戦下、フランスでも物資が不足し、それまでエルメスが使っていた淡いベージュの紙が入手困難になり、苦肉の策として残っていた鮮やかなオレンジを採用することになったそうだ。戦争が終わってもオレンジは採用され続け、今ではエルメスの代名詞となった。
このハンカチもエルメスと聞けば連想する美しいオレンジ色で、ジャカード織りでHマークを配した生地と、四隅に走る白いラインが特徴。ほかにもある多彩なカラーバリエーションから好みの色を揃えて、ポケットからさりげなく出して普段遣いできたら……。きっと素敵な大人の仲間入りだ。
 
エルメスの代名詞であるオレンジの、知る人ぞ知る誕生秘話。それを心得つつ、普段の生活に鮮やかな色を取り入れてみては。


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