スマホとSNSと、イイ写真 Vol.10
誰もがスマホで写真を撮れて、SNSにアップできる時代。満喫しているオッサン世代も少なくないハズ。そこで、デジタルフォトライフをさらに充実させるためのテクニック&マナーをご紹介。ちょっと耳の痛い話もあるかもしれないけど、知っておいて損はありませんよ!
「スマホとSNSと、イイ写真」を最初から読む日々向上心を持ってスマホやデジカメで写真を撮っていると、ときたま撮れるのが自分でも信じられないくらい神がかった1枚。ナイスショットが撮れたとあらば、いち早くみんなに見てもらいたいのが男心。
あわててFacebookやTwitter、Instagramにアップしたくなるものですが、せっかくのいい写真であれば友達以外のユーザーにも広めたい。そして「いいね」を頂戴するのはもちろん、あわよくばこれをきっかけにお近づき……すなわち自分のアカウントをフォローしてほしい。
とはいえフォロワー数が少ないとと、たとえ神がかった1枚でも何をどうやって広めればいいのかよくわかりませんよね。Twitterなら誰かにリツイートしてもらうのも手ですが、それを裏でお願いするのも大人的にはみっともない。
では、どうすれば?
そこでInstagramで1万6000人以上のフォロワーを擁する宇都宮在住のインスタグラマー・理恵さん(
@rie_0211)にナイスショットを広める方法、ひいてはフォロワー数を増やすコツを教えて頂きました。
「写真を多くの人に見てもらうには、ハッシュタグを付けて写真を投稿することです」。
ハッシュタグとは、ひとかたまりの言葉の前に記号の『#(半角シャープ)』を付けたもので、具体的には「#旅行」「#料理」などと表記。Instagramではキャプション欄に、Twitterではツイート欄に書き込みます。
「InstagramやTwitterでこのハッシュタグをタップすると、同じハッシュタグが付けられた投稿一覧が表示されるんです。例えば、宇都宮餃子に興味のあるユーザーが、Instagramで『
#宇都宮餃子』というハッシュタグをタップすると、いろんなユーザーが投稿した写真が出てきます。つまり適切なハッシュタグを付けて写真投稿することではじめて、自分の写真がフォロワー以外の目に触れることになるんです」。
なるほど、じゃあ写真に関連するハッシュタグを付けまくるといいんですね。
「とはいえどんなものでも良いわけではありません。著名人の投稿では長い文章をハッシュタグ化して楽しむ使い方が流行りましたが、一般人が真似しても痛いだけ。まずはオーソドックスに『#料理』『#楽しい』『#旅行』『#東京』といったよく使われているハッシュタグを付けるのが順当です」。
幸いInstagramでは、ハッシュタグの入力中に似たようなハッシュタグの推測変換候補が、投稿数の多い順に表示されるので、より投稿数の多いビッグワードを選んで投稿するのがオススメだとも。もっとも、投稿数が多いぶん埋もれてしまうのも事実で、あえて投稿数が少ないハッシュタグも付けておいて、いつまでも投稿一覧上位に表示され続けるというテクニックもあるそうです。
「ただ、Instagramの場合はひとつの投稿に最大30個までしかハッシュタグが付けられないのでご注意ください。それを踏まえつつ、写真の説明になるハッシュタグを付けることも大切です。例えば醤油ラーメンの投稿なら『#醤油ラーメン』『#しょうゆラーメン』はもちろん、『#あっさり』『#醤油』『#麺』『#チャーシュー』『#あつあつ』など。また、京都旅行なら『#京都旅行』『#京都散策』『#おでかけ』『#神社仏閣』『#お寺めぐり』『#京都カフェ』などといった具合にです」。
なるほど。長ったらしい日記ポエムを添えるくらいなら、ハッシュタグを付けたほうがよっぽど有意義というわけですか。ほかには英語のハッシュタグを付けて海外ユーザーからのいいねやフォロワーを獲得するという手段も使えそうですね(筆者がよく使う手です……)。
「注意したいのはハッシュタグにはスペースを入れてはいけない、ということです。特に英語の場合は『#Tokyo Sky Tree』と入力すると、スペースで区切られて最初の『#Tokyo』しかハッシュタグ化されないので、『#tokyoskytree』(大文字と小文字は区別されない)とします。また『‐(ハイフン)』も区切られてしまいます。どうしてもスペースを使いたい場合は『_(アンダーバー)』を使いましょう」。
こうして教えを請うと、良い写真をSNS上で活かすも殺すもハッシュタグ次第ということがわかりました。会社に例えると、素敵な写真が自社商品だとすれば、それを売りまくる営業や広めてくれる広報的な存在がハッシュタグとも言えましょう。いい写真を撮るテクニックやマナーも大事ですが、最後のフィニッシュワークとしてのハッシュタグも研究することで、写真撮影がさらに楽しくなるかもしれませんね。
文=熊山 准