センスのいいアーティストの作品やブランドのアイコニックパターン、あるいはフェイバリットモチーフなど。Tシャツを選ぶような感覚で、バッグを選んでみるのはどうだろう。
ビビビッ! と直感に訴えてくるモノからそのバックグラウンドに共感できるモノまで、
大好きな柄を身近に置いておけばアナタの気分は心地良く高揚するはずだ!
DIOR HOMME
ディオール オム
シンプルな作りのナイロンデイパックをキャンバスにして描かれるのは、黄色いフードパーカを羽織り、うつむく男性。独特なタッチと明暗のコントラストによって表現されたその姿は、力強くもどこか憂愁の影が差す。これはアーティスティック ディレクターのクリス・ヴァン・アッシュが、フランスの現代画家、フランソワ・バールにインスパイアされたデザインだとか。静かに主張するこのビジュアルは、タフな男のバックショットに相応しい。
BALLY
バリー
幸運の象徴とされるテントウ虫にスターモチーフ、そしてブランドロゴ。スッキリとしたフォルムのナイロンデイパックに細かくちりばめられたのは、どこかハッピーでカワイイ柄ばかりだ。ハーネスや外ポケにはブランドの本懐である上質レザーを用いて高級感の演出にも抜かりなし。
BOTTEGA VENETA
ボッテガ・ヴェネタ
手に馴染む柔らかく鞣したフレンチカーフレザーをボディやハンドルに採用したトートバッグ。正面から見ると無駄な装飾を排したスクエアフォルムの端正なトートだが、側面や底面を見れば……。「チェッカー」のモデル名のとおり、お家芸であるイントレチャートがチェッカーフラッグの配色に! 静謐な佇まいの中に躍動感や情熱を表現したアプローチが面白い。
BURBERRY
バーバリー
このバーバリーチェックに違和感を覚えたあなたは察しがいい。実はコレ、ピッチが細かく黄みの強い’60年代のチェックをベースに、チーフ・クリエイティブ・オフィサーのクリストファー・ベイリーがレインボー柄を重ねて作った“最新柄”。歴史や伝統に敬意を払いつつ革新的なクリエイションを続ける、彼の真摯なもの作りが見て取れる。
ZANELLATO
ザネラート
イタリアの沿岸部のリゾートホテルに置かれたパラソルやビーチキャビンをイメージしたクリーンなストライプ柄。そして、このバケツバッグ「アダ M」の名は、イタリア語でフライトアテンダントを意味するとか。旅情を誘うバックグラウンドに、グッとくる。
FELISI × PIERRE-LOUIS MASCIA
フェリージ × ピエール=ルイ・マシア
昨年の秋冬からスタートし、大好評を博したコラボの第2弾。「ストライプ スポーツ」のテーマになぞらえ、さまざまなストライプのポロシャツを実際にコラージュして完成させた柄をナイロン地にプリント。1点ずつ柄が異なるのも所有欲をくすぐられる。
JIMMY CHOO
ジミー チュウ
スレートグレーのキャンバス地を用いたクラッチには、ブランドアイコンであるスターモチーフをスタッズではなく、大胆なラバープリントで表現した。荷室にはマルチポケットやファスナー式ポケットを配し実用面にも配慮されている。
鈴木泰之=写真 石黒亮一=スタイリング