PREMIUM BRAND × DAILY STYLE
SALVATORE FERRAGAMO サルヴァトーレ フェラガモ
37.5歳の日常にフィットする、イタリアの名門ブランドが繰り出すクリエイション。そのプレミアムな友好関係を、ファッションストーリーで。
ビロード織りにリネンのライニングを貼り合わせたコートは、エレガントで重厚だ。しかし、そのイメージだけにとらわれてはいけない。実はタツノオトシゴや珊瑚といったモチーフでポップな隠し味を加え、普段着との相性を良くしてくれている。指揮を執るのは、幾多のモードブランドでキャリアを積んできたディレクター、ギョーム・メイアン。フェラガモで迎えた2シーズン目、彼の辣腕はさらに冴え渡る。
ブランドのアイコンモチーフ「ガンチーニ」をチャームに採用したキーホルダー。切り出した石のような文様にレザーパーツ、シルバーのカラビナが、タフな存在感を示す。
スモーキーなグレーベージュで合わせたジャケットとパンツ。ともするとくすんだ印象になる組み合わせを華やかに見せるのは、毛脚が美しい光沢を放つレザージャケットだ。巧みな素材使いで魅せるシンプルリッチな装い。大人好みと断言しても、異論はないはずだ。
ヨーロッパのマリンリゾート「リビエラ」をテーマに据えた今季、かの地の海岸線が似合いそうなエスパドリーユが登場した。レザーアッパーにはお馴染み「ガンチーニ」を象るステッチが。それをデニムに、さりげなく。足元から始める、春の装いの準備。外を歩くのが楽しくなるはずだ。
フロントジップのテープに採用されたカーフレザーや、タータンチェックの裏地。バーガンディのウール製ブルゾンは、こうしたディテールも見どころだ。襟を立て、少し気取って着るも良し、フロントを開けてチェックを覗かせて着るも良し。その多様性が、ファッションの楽しみを改めて教えてくれる。
赤木雄一(eight peace)=写真 菊池陽之介=スタイリング AMANO=ヘアメイク