アートというと、まるで手が届かない高尚なものと思いがち。でも、本来の意味においては、人間の技術を介して創作されたモノやコト全般をアートと言う。つまり創り手の思いがあり、それが観る者の心を揺さぶればそれはもうアートなのだ。
だから、少しでもピンと来たら、少々値が張っても、あるいは小さなものでも、まずは買ってみてほしい。きっとそれは生活を変えるはず。選べたという気持ちも、眺めて暮らす毎日も、心を豊かにしてくれるはずだ。
もっと日常にアートを!
「ロエベ」のショーツ
まるでウォールポケットのようだ。ジョナサン・アンダーソンが手掛けて以降のロエベのクリエーションは、目を見張るものがある。今季は、ダリが暮らした海辺の町、カダケスをテーマにハンドクラフトを施したアイテムが多く、このショーツにも熟練の職人による手の込んだ加工が見られる。
それって、アート&クラフトそのもの。当然はくことが大前提ながら、ご覧のように壁にかけるもよし。楽しむ自由が、僕らに与えられている点も、なんだかアートじゃないだろうか?
「プランツトレード」の標本
厚いガラスに密閉し、空気に触れさせないことで良好な保存状態を保つ植物標本。左下の和紙には活版印刷された植物名や1点1点識別できるナンバリングが施されている。
「カール・オーボック」のステーショナリー
4世代にわたり、金属加工の伝統的なクラフツマンシップを継承する、オーストリアはウィーンの工房が作る真鍮小物。
「アルベルロイ」のトレー
「エレメントの調和」を追求して作る「極小の家具」がコンセプト。バウハウスからも強く影響を受けた直線的な美観と、日本人デザイナーならではのわびさび。日本の職人が巧みに仕上げる。
「エコパーク ポッテリー」のカップ
LAのデザインスタジオが手掛ける陶器のマグ。独特の釉薬使いやスプラッターというはね掛けによる色付けは、まるで絵画のよう。
「アントニオ・ファリーナ」の時計
20世紀を代表する“ヒゲ”がアイコンの巨匠ダリがモチーフの鳩時計。正時には向かって左のカッコウが飛び出し、右のホーン型スピーカーから鳥のさえずりや川のせせらぎが流れるという仕掛け。気鋭アントニオ・ファリーナがデザイン。
「スクルツナ」のブックスタンド
スウェーデンを代表する王室御用達の真鍮ブランドと、ストックホルムで活動するデザインユニット、フォークフォルムがコラボ。真鍮も磨かれるとかくも美しい。
「バウンド・バイ・シー」のサーフボード
オーストラリアで活動するサーファーでイラストレーターのジェームス・ロビンソンによるプロジェクト。コテによる焼き絵の技法を用いて、サーフボード型の一枚板に海から着想を得た繊細なイラストを施す。その精緻な世界観に感嘆!
「N/Gプロダクト」のオブジェ
チーク天然木とアンティークのメタルパーツを融合したオブジェ。チランジアやランなどの着生植物のベースとしてアレンジすることもできる。グリーンライフの新たな形。
「トンボ USA」のペン
10段階調のモノトーン色からなる水性ペンは、筆ペンと細マーカーのデュアル仕様。モノクロームのシックな世界を自ら描いちゃうというのも大いにアリじゃない?