ボア付きのジャケットだったり、はたまたインディゴのデニムだったり。LA的冬のカジュアルってそんなイメージ。ただ、今回敢行したLAスナップではそんな状況に異変アリ。
落ち着いたカラーリング、ゆったりめなサイジング、ミックスコーデ……。いつもとは違う“らしさ”を演出するアメカジを纏った、4人のオッサンのリアルサンプルに注目だ。
「WORLD街角父ラッチ」を最初から読むアメカジをネクストステージへ引き上げる、サイズ感と色使い
ダグさん(49歳)
ダグさんが選んだのは、ベスト、スウェット、ワークパンツと、どれもがベーシックなアイテム。ただ、サイズ感とカラーリングでアメカジをネクストステージへ引き上げテイル。
スタイルの軸足はワークテイスト。ただ、土臭すぎず、都会的すぎない絶妙なバランスが印象的だ。ベストと同系色のストールのざっくり巻き、さりげない足元のロールアップ、白Tのチラ見せレイヤードなど、全身からもれ出る“こなし”も抜群。
ダウンベスト、スウェットパンツ/ともにセーブ カーキ ユナイテッド
パンツ/ヒルサイド
サンダル/ビルケンシュトック
リラックス感たっぷりのビッグアウター。でも、上品に見えるワケ
ディヴォンさん
俳優兼アーティストの彼が着用しているのは、自らも関わりを持つブランド、レイト サンデー アフタヌーンのアイテム。ハンドメイドで仕上げたフィールドジャケットは、ビッグシルエットのためシャツやストールを合わせても着ぶくれの心配なし。
ボリュームのある上半身に対して、パンツはジャストサイズ。そのバランスも絶妙だ。さらにレザーブーツ、スエードハットでアクセントをつけることで、大人っぽさも演出している。これならすぐに真似できそうだ。
ジャケット、ハット、ストール/すべてレイト サンデー アフタヌーン
パンツ/H&M
靴/アルド
奇をてらわず、シンプルに黒を軸としたスマートアメカジへ
ルーベンさん(43歳)
ブラックのコーチジャケット&デニムに、周辺はアーシーな色味で統一。アイテム選びや合わせはオーソドックスなアメカジ。でもどこかシュッと見えるのが不思議。
ただそれもそのはず、彼が最初に紹介したダグさんとともに、ヴェニスビーチのリンカーンストリートで「トレーズメン」というセレクトショップを取り仕切っていると聞いて、うん、納得。「近くのアボットキニーが有名になって家賃が上がっちゃったから、ローカルショップは徐々にこっちへ移ってきているんだ」うん、行って見たい!
ブルゾン/バテンウェア
デニム/オアスロウ
キャップ/アウターノウン
靴/クラークス
すっきりシルエットにのぞく独自のミックス感がいい
マスターファさん
マスターファさんは、モードとフレンドリーブランドのミックスコーディネイトで登場。首から掛けたメガネとサングラスの両刀使いがユニークで、上半身とスニーカーのカラーをシンクロさせ、Tシャツをタックインしたところにも彼の個性が出ている。
ちなみに彼、アメリカと母国のトルコを行き来する建築家・インテリアデザイナーとか。実践するミックス感も、そんなワールドワイドな彼の感性がもたらしたもの!?
ジャケット/コス
パンツ/ドリス ヴァン ノッテン
スニーカー/バレンシアガ
サングラス/ラルフ ローレン
往年のアメカジもいいけれど、本場で垣間見えた最先端のアメカジもなかなかいいもんだ。彼らの着こなしを参考に、ネクストアメカジを実践するのもあり!?
MIMI WADA=写真・取材