「ミハラ ヤスヒロ」と「デウス エクス マキナ」。どちらも我々大人に嬉しいアイテムを提供してくれる身近な存在である。その両者が新たなラインを展開するというから、注目せずにはいられない。早速その全容を追いかけてみよう。
ミニマルなデザインの「フィット ミハラ ヤスヒロ」
豊富なヴィンテージ服の知識と我々の斜め上をいく発想力を武器に、20年近く第一線を走り続ける三原康裕さん。今季デビューの新ライン「フィット ミハラ ヤスヒロ」では、クリーンな新境地を披露している。
着る人の魅力を引き出すべく、デザインは最小限に。そして持ち前の遊びをさりげなく表現する。希少なヤクの毛で作ったチェスターコートや、テンセル素材が心地良いジャケット&ライン入りパンツ。素材から企画したサーマルなど、上品な佇まい。
「ストリートとは一線を画す」と本人も語るミニマルな服は、素材=着る人の味を活かす少量の塩のように僕らにも“フィット”する。
「デウス エクス マキナ」のクラシックミリタリーコレクション
サーフ&バイクの骨太な世界観が人気のデウス エクス マキナ。服以外でも、コミュニティとして機能するカフェ運営からバイクのカスタマイズまで、好きなことはとことんという気概がある。そんな折、クラシックミリタリーを掲げた直営店限定コレクションが到着した。
オーナー、デア・ジェニングスの信頼する工場で、同様に信頼する日本製の素材を随所に用いて製作。ダメージ加工も本格的だ。ここにおいても、デウス流にミリタリーと真正面から向き合っているということ。サーフ&バイクの通常ラインとは異なる“とことん”に、改めて惚れてしまうのだ。
心地いい素材で作った端正な洋服、骨太なミリタリーウェア。きっとどちらもオーシャンズ世代の琴線に響くはず。新たな挑戦へと踏み出した両者のこれからに、ますます目が離せない。
鈴木泰之=写真 鈴木淳子=スタイリング