クルマに走りの質を求める大人は多いはずだ。加速だったりパワーだったり、マニュアル車の操る感覚をいまだに味わいたい人だっていると思う。周囲を走るクルマとは少し違うという優越感と、ちょっとしたスリルがもたらす最高の時間。それを存分に楽しみたいなら、この車たちがひとつの答えを示してくれているんじゃないだろうか。
ハイパワーな新型MT「BMW」の“M4コンペティション”
オートマチック車はラクなうえに速くて効率的、しかも安全ときているから、スーパーカーからも3ペダルがなくなって久しい。“男ならマニュアル”、も今は昔。でも、機械を操る楽しさを味わわせてくれるマニュアル車を求める声はある。そこでこのハイパワーMTを。
「BMW」の4シリーズクーペに専用チューンを施した“M4コンペティション(1228万円)”。450psの直6ツインターボは、7速DCTのみの設定→6速MTも選択可能だ。
フランス流を継承した? 限定60台のMT「ルノー」の“カングー”
「ルノー」からはこちら。新たに追加された、限定60台の“カングーS MT(247万円)”である。小さなエンジンをブン回すのがフランス流? ともあれその走りは実に痛快だ。こちらも上記のBMW M4コンペティションも坂道発進はヒルスタート機能により楽チン。あの坂道停車時の緊張感、懐かしいなぁ〜。
羊の皮を被ったモンスター「メルセデス AMG」の“E63 S 4MATIC + ステーションワゴン”
世界最速を謳う「メルセデス AMG」のステーションワゴン“E 63S 4MATIC+”が日本上陸。0→100㎞/h加速はなんと3.5秒! 最近登場した新型“フェラーリ・ポルトフィーノ”と同タイムといえば、ピンとこなかった方にもその俊足ぶりが伝わるかもしれない。
612ps/850Nmの4ℓV8ツインターボをフロントに収め、荷室には最大1820ℓのフラットスペースを備えたモンスターワゴン。1838万円という価格もスーパーカー級だけど、見た目はご覧のとおりのジェントルマンで、まさに羊の皮を被ったオオカミである。おおらかな体格のオジサマが子供の運動会で走ったらものすごく速かった、みたいな衝撃。
機械を操る喜び、スピードへの憧れは、大人になってもきっと変わらない。だって、これらの車たちを見てもワクワク、ウズウズしてくるのがその現れでしょ?