OCEANS

SHARE

2017.09.07

たべる

店員に何を伝えれば?好みにドンピシャな“手土産ワイン”を選ぶコツ

37.5歳からはじめる家飲みワイン Vol.1
大人の男たるもの、ワインを気取らずに楽しみたい。さらっと友人・知人宅へのお持たせにするのも粋だし、ホームパーティでみんなでワイワイ楽しむのもいい。……けれど、よくよく考えてみたら楽しめるだけの知識がない!? そこでオッサンが知っておきたい“家飲みワイン”のツボを紹介しよう。

「このワインは、熟成したカシスのような香りがするね」――なんて言えたら格好いい。けれど、現実はいい年になっても赤と白の違いしかわからないオッサンでありまして……。ワインショップに足を運んでも、味や香りの表現にルールがありそうだし、店員に声をかけづらい。自分のお気に入りの1本を選んだり、知人の家に招かれた時にお土産にしてみたいけど、どうすればいいのだろう。
ワインを選ぶ時、ショップ店員に何を伝えたら理想の1本が見つかるのか、ワインショップ・エノテカ広尾本店のソムリエ・白須悠佑さんに聞いてみた。

小難しい言葉はいらない。まずは“濃厚”か“スッキリ”かを伝えるべし

「難しく考えないで大丈夫ですし、専門用語なども必要ありません。赤ワインや白ワインであれば、『濃厚でコクのあるタイプ』か『すっきりしたタイプ』のどちらかが決まっているだけで、選択肢を絞ることができます」(白須さん・以下同)

それだけでいいの!? てっきり「チェリーのような香りのもの」とか「スモーキーなタイプで」なんて表現をしないとダメかと思っていたが、一気にハードルが下がった。
「さらに選んでもらいやすくするには、ワインの価格帯が決まっているとベストです。ワインを贈る相手がワイン通の場合は、そのことをソムリエや店員に伝えれば、ワイン通の方が納得するような1本を提案してくれると思いますよ」
もし渡す相手がワイン好きの場合、銘柄を見れば価格帯もわかる可能性がある。経験豊富な店員であれば、そこに配慮して選んでもらえるというわけだ。

相手の好みのどストライクへ。事前の調査ポイントは「ワインのエチケット」

とはいえ、これだけ簡単な伝え方だとちょっとだけサボっている気も。人任せにしている身分で厚かましいが、もう少しだけ突っ込んだ情報で相手の好みに合わせたい……と思ったら、「これさえわかれば、スムーズに選べる!」という究極の情報もあるそう。
「相手の方が好む原産国やぶどうの品種がわかると、おすすめのワインを提案しやすくなります。国によって味わいは変わるんですよ。温暖な地域のワインは甘みがあり濃厚なものが多く、冷涼な地域のワインはすっきりした締まった味のものが多いです。事前にチェックしておくと選びやすいですね」
ワインを贈る相手の好みを探るためには、普段飲んでいるワインのエチケットを見るといいのだとか。エチケットとは、ボトルの正面に貼られているアレである。そこから、どんな情報が得られるのだろうか?
「原産国によって表記される内容は異なりますが、一般的には『いつ、どこで、誰がつくったか』という情報が載っています」

ワインの名前以外に、生産者名、ボルドー(フランス)やピエモンテ(イタリア)などの生産地域名、ぶどうの収穫年、ワインによってはカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなどのぶどうの品種が記載されていることが多い。前述通り、優先的にチェックすべきはまずは生産地、これに続いてぶどうの品種だ。これら2つはワインの味わいを大きく左右する。ただし、ボルドーワインのように品種が書かれていない場合もあるので「あれっ?」なんてうろたえることのないように!

デザイン性の高いエチケットは飾りのように感じてしまうが、実はかなりの情報が詰まっている。相手が好んで飲んでいるワインのエチケットをこっそり見て、情報を収集をしてみよう。


2/2

次の記事を読み込んでいます。