「ウェルネス&腕時計」特集 Vol.49
2021.07.16
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ロレックス「エクスプローラー」の“小径化”は、ただの原点回帰ではない

現代の高級時計にとって欠くべからざる要件のひとつがデイリーユースだ。

どんなに価値があっても工芸品のようにしまい込んでいては意味がない。普段使いでその真価をいつも味わってこそ満足が得られる。

これが現代の多様化するライフスタイルに合ったラグジュアリーであり、ラグジュアリースポーツと呼ばれる時計に人気が集まるのもこうした理由からだ。

初代に回帰した「ロレックス」エクスプローラーの“小径化”は、冒険へのスピリッツだ
[エクスプローラー]SS×K18YGケース、36mm径、自動巻き。114万2900円/ロレックス(日本ロレックス 03-3216-5671)

デイリーウォッチの代表格として筆頭に挙がるのがロレックス「エクスプローラー」だ。ノンデイトの質実剛健なスタイルは、オンオフを問わない万能選手として世代を超えて支持されている。

誕生は1953年。既に’30年代からロレックスはヒマラヤ登山隊の装備品として時計を提供し、その過酷な環境を実験場にしてきた。そしてさらなる目標に定めたのが最高峰エベレストだった。そのフィードバックから稀代の名作は生まれたのである。

1953年、サー・エドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイらの英国遠征隊は、標高8848mのエベレスト登頂に世界で初めて成功。この快挙を支えたのが「ロレックス オイスター」であり、すべてはここから始まった。

精度と堅牢性、信頼性の熟成を重ね、 ’90年には現行のフェイスデザインに近づく。一方で2010年には従来の36mmから39mmへとケース径が拡幅された。

これも視認性の向上を含む、機能を追求した結果であり、その存在感を増したサイズも当時の感覚からは決して大きくはない。だがタフネスが強調された印象は否めないだろう。

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再び36mmとなったロレックス「エクスプローラー」

それが初代モデルへの回帰から再び36mm径に戻されたのが、この新作の最大のポイント。

かといってただヴィンテージを追うのではない。ムーブメントは新世代のキャリバー3230を搭載し、パワーリザーブも約72時間へ延長された。

さらにシリーズ初のイエローロレゾールが目を引く。ドレッシーでもそこに風格が漂うのは、半世紀以上にわたって培ってきた冒険心を秘めるからだ。それは日常の「エクスプローラー」に相応しい。

 

※本文中における素材の略称:SS=ステンレススチール、K18=18金、YG=イエローゴールド

作木正之介=写真 熊谷隆志、梶 雄太=スタイリング 柴田 充、髙村将司、オオサワ系、まつあみ 靖、戸叶庸之=文

# ロレックス# エクスプローラー# 腕時計
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