Watchの群像劇 Vol.53
2021.06.09
WATCH

ティファニー、ブルガリ、カルティエ…… ハイジュエラーによるドレスウォッチ6選

ハイジュエラーによるドレスウォッチ。

宝飾の分野で培った繊細な美意識を余すことなく腕時計に注いだそのタイムレスなスタイルは、いつの時代も男を魅了し、心を躍らせる。

 

時代の感性を取り入れる創造性こそが名作たらしめる

ハイジュエラーによるエレガントなドレスウォッチ6選
K18PGケース、縦33.7×横25.5mm、手巻き。153万1200円[予価]/カルティエ 0120-301-757 © Cartier

CARTIER
カルティエ/タンク ルイ カルティエ

ロングセラーの時計は、常に時代の感性を受け入れる自由な創造性を備える。そこには決して揺るがぬポリシーやスタイルがあるからだ。1917年の誕生以来、「タンク」は歴代数多くのバリエーションを発表し、それでも幹の部分は変わらない。

なかでも人気の高い「タンク ルイ カルティエ」は、丸みを帯びた角と細い縦枠を特徴に、新作ではストラップと同色のブルーダイヤルを採用。アールデコの気品が漂うエレガンスを表現するのだ。

 

大人の男への憧憬が生んだ個性派ドレスウォッチ

K18WGケース、38mm径、手巻き。172万9200円/ヴァン クリーフ&アーペル 0120-10-1906

VAN CLEEF & ARPELS
ヴァン クリーフ&アーペル/ピエール アーペル ウォッチ

たとえスポーツウォッチ派でもドレスウォッチに憧れるのは、それが男の風格を映し出す象徴だからだ。創業者一族のピエール・アーペルにとっても憧憬だったのだろう。30歳を迎え、自分のために時計を作った。

これを現代に復刻させたのが本作。美と調和を表す正円のフォルムを崩さぬよう、シンプルなアタッチメントでストラップをつなげる。極薄のケースはシャツの袖に収まり、側面を面取りすることで滑らかに引き出せるのだ。洗練されたスタイルは時代を超越する。

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刻み続けるのは躍動感溢れるニューヨークミニット

SSケース、37.5mm径、クオーツ。29万7000円/ティファニー(ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク 0120-488-712)

TIFFANY & CO.
ティファニー/ティファニー アトラス

いつの時代も都会の喧騒と活気に溢れる街、ニューヨーク。1853年にティファニーがブロードウェイ550番地に旗艦店をオープンした際、エントランスに掲げられたのが「アトラスクロック」だ。

当時、人々の持つ懐中時計はまだ精度が低く、正しい時刻を合わせる必要があった。その標準時を示すニューヨーク初の公共時計として設置されたのだ。この伝統が息づくデザインをモチーフにティファニーブルーで彩る。1983年の登場以来、それは街の時を刻み続けている。

 

ミニマルデザインとスイスの技術に日本の美学を注ぐ

SSケース、39.5mm径、自動巻き。99万円/タサキ 0120-111-446

TASAKI
タサキ/バランス

日本を代表するハイジュエラーのタサキが、アイコンであるジュエリーシリーズ「バランス」のモチーフをオリジナルウォッチに展開した。

円形ケースをバランスボールに見立て、上下にはバー状のラグを備える。ラウンドケースと調和させた構築的な幾何学デザインに、静謐な和のモダニティが漂う。2針スモールセコンドという削ぎ落とした機能には、スイスのヴォーシェ社と共同開発した自動巻きムーブメントを搭載。

ひけらかさない美学に品格が宿る。

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男だって手にしたいグランサンクのダンディズム

K18PGケース、38mm幅、手巻き。196万9000円/ショーメ 03-5635-7057

CHAUMET
ショーメ/ダンディ

ショーメは、名門グランサンク(パリ5大ジュエラー)のひとつとして知られる。しかしその魅力は決して女性たちだけのものではない。「ダンディ」は、まさに洗練された男のドレススタイルを表現する。

優美なクッションケースに、ダイヤルにはシャープな水平ラインとともに、アイコンであるバヤデールストライプをさりげなく刻む。これは1970年代に英国軍が採用したパターンであり、タキシードの側章を思わせるエレガンスと男らしさを両立するのだ。

 

イタリアの造形美が実現したエレガントなコンビカラー

SS×K18PGケース、41mm幅、自動巻き。86万9000円/ブルガリ(ブルガリ ジャパン 03-6362-0100)

BVLGARI
ブルガリ/オクト ローマ

今や「オクト」は、コレクション名が示す八角形のモチーフとともにブルガリのアイコンウォッチとなった。その魅力の幅を広げ、2017年に登場したシリーズが「オクト ローマ」だ。

八角形と円の織りなす美しいデザインを継承しつつ、シンプルな面造形にすることでドレッシーさを増し、フォーマルにも向く。さらにベゼルを従来のワンピース構造から別体にすることで、異なる素材や仕上げによるエレガンスなコンビカラーを実現しつつ、そこにも力強い存在感を秘める。

 

※本文中における素材の略称:SS=ステンレススチール、K18=18金、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド

柴田 充=文

# カルティエ# ティファニー# ブルガリ# Watchの群像劇# ドレスウォッチ# 腕時計
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