Watchの群像劇 Vol.50
2021.05.17
WATCH

ロレックス、オメガ……“独自素材”採用で新境地を見た名門の腕時計6本

時計の独自素材は、先進性の象徴だ。その技術革新は著しく、堅牢性や耐久性ばかりか、軽量や薄型化により新たなデザインの可能性も拡大する。

 

時代を超越した風格はまさに時計のプレジデント

新たなデザインに快適な装着感。先進性を象徴する“独自素材”を採用したハイテク腕時計6選
K18エバーローズゴールドケース、40mm径、自動巻き。415万1400円/ロレックス(日本ロレックス 03-3216-5671)

ROLEX
ロレックス/デイデイト 40

1956年に登場した「デイデイト」は、ダイヤルに日付とフルスペルの曜日を表示した初のカレンダー時計として時計史に残る傑作だ。

実用性を極める一方、フルーテッドベゼルや3連リンクのプレジデントブレスレットを備えた風格は、トップに愛用される時計に相応しい。「デイデイト」は貴金属のみで製造されることでも知られ、自社開発のK18エバーローズゴールドは独自の配合により独特のピンク色を美しく保つ。

変わらぬ価値に時代を超える存在感が宿る。

 

素材の進化で黒艶に磨きをかけたブラックパイロット

オンライン限定1000本。セラタニウムケース、41mm径、自動巻き。154万5500円/IWCシャフハウゼン(IWC 0120-05-1868) ※現在は予約注文中で順次入荷予定。詳細についてはお問い合わせください

IWC SCHAFFHAUSEN
IWCシャフハウゼン/パイロット・ウォッチ・クロノグラフ“トリビュート・トゥ・3705”

IWCは極限の機能追求に欠かせない要素として素材の技術開発を続ける。1994年にはブランド初のブラックセラミックスを採用した「フリーガークロノグラフ」を発表。これを復刻し、ケースは新素材セラタニウムに進化させた。

チタン合金にセラミックスの主成分であるジルコニウムを添加し、成形後、高温焼成によってセラミックスを形成し表面硬化させる。欠損や剥落を防ぎ、金属の硬質感も損なわない。

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気品の白ダイヤルに込めた時代を超える技術革新の矜持

ブティック限定。K18カノープスゴールドケース、42mm径、手巻き。534万6000円/オメガ 03-5952-4400

OMEGA
オメガ/スピードマスター ムーンウォッチ マスター クロノメーター

時計は技術革新によってその価値を次世代へとつなげる。「スピードマスター プロフェッショナル」はまさにその証し。

1969年に月面で着用された第4世代のスタイルから着想を得ており、伝統の手巻き式ムーブメントを刷新し、1万5000ガウスの高耐磁性をはじめ、高精度や耐衝撃性を向上したマスター クロノメーター認定を取得した。

さらにK18カノープスゴールドは、K18WGにロジウムを独自配合し、経年変色を抑える。その輝きも偉業に相応しい。

 

驚異的な硬さを誇る世界初のゴールドはまさにマジック

世界限定200本。K18マジックゴールドケース、42mm幅、自動巻き。403万7000円/ウブロ 03-5635-7055

HUBLOT
ウブロ/ビッグバン ウニコ フルマジックゴールド

創業期から異素材を組み合わせ、現在も“アート・オブ・フュージョン”をコンセプトに掲げるウブロにとって、先端素材は挑戦を続けるテーマだ。

2011年発表のK18マジックゴールドもそのひとつ。独自技法で成形したセラミックスを高温焼成後、ゴールドの液体を流し込み、セラミックスの細孔を塞ぐ。

完成したゴールドのビッカーズ硬度は約1000になり、耐傷性や経年変化も抑える。自社ムーブメントとともにブランドの技術力を誇示するのだ。

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新素材、高精度、デザインがスポーツ心をかき立てる

ブライトライトケース、44mm径、クオーツ。38万6100円/ブライトリング(ブライトリング・ジャパン 03-3436-0011)

BREITLING
ブライトリング/エンデュラス プロ

1970年代、軽量なレジン素材を用いた「スプリント」は多くのアスリートに愛用された。これをモチーフに、素材は2016年に発表されたブライトライトを採用。

これはポリマー樹脂とファイバーの合成素材で、チタンの約1/3、SSの約1/6の軽さを実現し、非磁性や熱安定性、低アレルギー性に加え、耐傷性や耐腐食性にも優れる。搭載する温度補正スーパークオーツムーブメントは、従来のクオーツの10倍の精度を備え、鮮やかなカラーにも躍動感が溢れる。

 

パイオニアが切り拓くハイテクセラミックスの未来形

プラズマハイテクセラミックスケース、縦38×横38mm、クオーツ。29万7000円/ラドー(スウォッチ グループ ジャパン 03-6254-7330)

RADO
ラドー/ラドー トゥルー スクエア オートマティック

時計素材でも一般化したセラミックスだが、その技術は今も進化を続ける。この分野のパイオニアがラドーであり、1990年には初のスクエア形のセラミックス時計「セラミカ」を発表。30年を経て、当時のプレス成形から新たな射出成形技術を開発し、これを用いた初のモノブロックケースを採用した。

軽量や耐傷性、低アレルギー性といった機能ばかりか、デザインの自由度も広げたのである。スタイリッシュな着け心地は未来を予感させる。

 

※本文中における素材の略称:SS=ステンレススチール、K18=18金、WG=ホワイトゴールド

柴田 充=文

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