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2020.11.05

時計

シチズンのボックス1個で1本の植樹が可能! 未来もいい時を刻むためのアクション

レジ袋が有料化されて以来、エコバッグは早くも定着しつつある。
持続可能な社会へのパラダイムシフトが垣間見えるが、老舗時計メーカーのシチズンが始動した「エコ ツリー アクション」は、さらにその先をいく取り組みとして注目されている。

当たり前だが、よほどイレギュラーな状況でもない限り、時計を買ったときに“裸”で手渡されることはない。それなりの時計であれば、それなりのボックス(箱)に入っていることがほとんどだ。
そこに目を付けたシチズンは、あるアクションを思い付く。全国の店舗やシチズン取り扱い店で、時計の購入時にボックス不要の意思を伝えるだけで、箱1個につき1本のマングローブの木が、国際NGO「NICE」を通じて寄付されるという仕組みだ。

これは、循環型の社会と経済の実現を目指して策定された「シチズングループ資源循環ビジョン2050」に基づく取り組みの一環。時計の化粧箱を減らすことで紙資源の消費を減らしつつ、地球のどこかに植樹までできちゃう、そんなハッピーなアクションなのだ。
シチズンでは箱1万個あたり、1.3トンのCO2排出量の削減ができると見込んでいる。そのうえ地球温暖化の抑制や生態系の保護など、マングローブそのものの恩恵も得られて一石二鳥ってワケだ。
もちろん、化粧箱は時計の世界観を彩ってくれる名脇役である。保存や観賞用などとしての付加価値だって持っている。一方、時計の性能には関わりがないため、すぐに捨てられたり、引き出しの奥で眠っていたりと、その扱いはケース・バイ・ケースでもある。
最近では、ブライトリングがアップサイクルされたペットボトルで、再利用可能なボックスの導入を発表。スウォッチも土に還るパッケージをローンチした。
昨今話題のSDGsが目指す「誰ひとり取り残さない、サステイナブルな社会」には、こういうささやかで主体的なアクションこそが求められているのかもしれない。1000年先の未来も時計が時を刻めるよう、今、そのボックスが持つ役割も新たになろうとしているのだ。
 
[問い合わせ]
シチズン
0120-78-4807
原嶋鉄人=文


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