2019.07.09
WATCH

高すぎる? いや、深すぎる腕時計の世界をこっそり覗き見る6本

超複雑機構は、機械式時計の最高峰。計時にとどまらない多彩なシステムを、すべてゼンマイを用いて実現しようという並ならぬ情熱と技術が、世の男たちを盲目的にさせるのだ。高すぎる? 答えはNO。なんてお構いなしに買えればいいけどね!

CVSTOS クストス/チャレンジ シーライナー ダブル トゥールビヨン 2つの特許を取得したダブルトゥールビヨン

CVSTOS クストス チャレンジ シーライナー ダブル トゥールビヨン 2つの特許を取得したダブルトゥールビヨン
発売時期未定。K18ローズゴールドケース、縦53.7×横41mm、手巻き。2600万円[予価]/フランク ミュラー ウォッチランド東京 03-3549-1949

3時位置と9時位置にダブルトゥールビヨンを搭載し、その等時性で高い精度を一定に保つ。本作が備える革新機構は2つの特許を取得。1つは圧倒的なパワーを生み出す4バレルの並列配置。もう1つは、バレルをつなぐディファレンシャルギアの軸受けへのセラミックス製ボールベアリングの採用で、強度や摩擦によるエネルギーロス、耐衝撃を向上させている。またダブルトゥールビヨン初の8振動も実現させた。


JAQUET DROZ
ジャケ・ドロー/マジック・ロータス・オートマトン
蓮の一生で輪廻転生の世界観を語るオートマトン

JAQUET DROZ ジャケ・ドロー/マジック・ロータス・オートマトン 蓮の一生で輪廻転生の世界観を語るオートマトン
世界限定28本。K18レッドゴールドケース、43mm径、自動巻き。2283万円[予価]/ジャケ・ドロー ブティック銀座 03-6254-7288

オートマタの伝統を継承する本作は、禅の庭園をテーマとし、輪廻転生の世界観を表現する。文字盤に据えられた蕾や開花した花々、種子という蓮の一連の姿で、春から夏、秋、冬へと移り変わる四季と永遠に続く命の輝きを表す。

外縁のリングが回転し、水流を表すとともに、流される蓮の花や、長寿や勇気、忍耐のシンボルである鯉が尾を振って泳ぐ様子をオートマタで緻密に表現。


H.MOSER &
CIE.
H.モーザー/スイス・アルプ・ウォッチ コンセプト ブラック
時を表示せず、時を知らせるユニークピース

H.MOSER & CIE. H.モーザー/スイス・アルプ・ウォッチ コンセプト ブラック 時を表示せず、時を知らせるユニークピース
Ptケース、縦45.8×横39.8mm、手巻き。4250万円/イースト・ジャパン 03-6274-6120

今や腕時計の現代アートとも呼べるほど、H.モーザーのウォッチメイキングはコンセプチュアルだ。これまでのロゴとインデックスを省いたのに続き、本作ではついに針までも取り去ってしまった。

代わりにミニッツリピーターとフライングトゥールビヨンという2大コンプリケーションを搭載。しかもそれらを某スマートウォッチのカウンターデザインとなるレクタンギュラーケースに収める。肝心な時刻を知るにはリピーターを作動させ、その音数から確認できる。

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RICHARD MILLE
リシャール・ミル/RM 25-01 トゥールビヨン
アドベンチャー シルベスター・スタローン
前代未聞のラグジュアリーサバイバルウォッチ

RICHARD MILLE リシャール・ミル/RM 25-01 トゥールビヨン アドベンチャー シルベスター・スタローン 前代未聞のラグジュアリーサバイバルウォッチ
世界限定20本。カーボンTPT×チタンケース、50.85mm径、手巻き。1億1060万円/リシャールミルジャパン 03-5511-1555

俳優シルベスター・スタローンとのコラボモデルは、着脱交換も自在な2つのベゼルを備える。ひとつはコンパスで、内側が鏡になったカバーを備え、小窓から行き先を確認することができる。

2つ目は360度の基本方位が刻まれたもので、時針を太陽に向け、ベゼルを回せば現地時間や東西南北の方位がわかる。さらにケースサイドには、コンパス使用時の水準器と、1Lの水を浄化する錠剤を収納するケースを装備。


HARRY WINSTON
ハリー・ウィンストン/イストワール・ドゥ・トゥールビヨン 10
10周年を迎えたシリーズ初の4トゥールビヨン

HARRY WINSTON ハリー・ウィンストン/イストワール・ドゥ・トゥールビヨン 10 10周年を迎えたシリーズ初の4トゥールビヨン
11月発売予定。世界限定10本。K18WGケース、縦39.1×横53.3mm、手巻き。8825万円/ハリー・ウィンストン 0120-346-376

トゥールビヨンの可能性を探求する「イストワール・ドゥ・トゥールビヨン」シリーズの誕生10周年を飾る第10作目は、シリーズ初の4トゥールビヨンを搭載。四隅に備えたキャリッジには、左右とその中央に計3つのディファレンシャルギアを設け、その差異を平均化、高い精度を維持する。

圧倒的な駆動パワーを司るのが2×2の高速回転バレルであり、安定したトルクを供給。本作がシリーズの最終作となるが、ブランドの革新的なウォッチメイキングに終わりはない。


PIAGET
ピアジェ/「アルティプラノ」アルティメート・オートマティック
極薄技術の歴史と美学を継承するスケルトンフェイス

PIAGET ピアジェ/「アルティプラノ」アルティメート・オートマティック 極薄技術の歴史と美学を継承するスケルトンフェイス
K18PGケース、41mm径、自動巻き。312万5000円/ピアジェ 0120-73-1874

ブランドの極薄ムーブメント開発は、1957年に発表された世界最薄の手巻きムーブメント“9P”でその方向性を決定づけた。薄型化はドレッシーなスタイルや装着感ばかりでなく、デザインの自由度をも高め、独自の美学をもたらしたのだ。

その伝統を受け継ぐこの自動巻きモデルは、ケース裏蓋とムーブメントの地板を一体化して厚みを抑え、余分なパーツを極力排除。さらに文字盤外周部を回転するペリフェラルローターを採用することで、ケース厚4.3mmという圧倒的な薄さを獲得した。


※本文中における素材の略称は以下のとおり。SS=ステンレススチール、K18=18金、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド、Pt=プラチナ

石川英治(Table Rock.Studio)=スタイリング(静物) 柴田 充、髙村将司、渋谷康人、水藤大輔、中村英俊=文

# クストス# ハリー・ウィンストン# リシャール・ミル# 機械式# 腕時計# 複雑機構
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