アレ、どこか違う!? 新鮮なその腕時計の表情に隠されたヒミツ

1_MONTBLANC
モンブラン／モンブラン 1858 オートマティック クロノグラフ
リミテッドエディション1858
歴史的名作の意匠を受け継ぎ、温故知新を感じさせる配色に

モンブランのウォッチメイキングに欠かせないのが、2007年に合併した由緒ある時計メーカー、ミネルバ社だ。昨年、その設立160周年を祝うリバイバルが多数リリースされたが、そのなかに1920年代を代表する、アンティークでも人気の2つ目クロノグラフの意匠を現代的に引き継いだモデルがあった。

これは山岳探検の世界を表現しており、自然との関わりを強調する今年は、ブロンズケースにグリーンのダイヤルとNATOストラップをあしらった新作が登場。懐かしくも新鮮な個性が腕元で輝く。世界限定1858本。ブロンズケース、42mm径、自動巻き。56万5000円／モンブラン　0120-39-4810

2_JAEGER LECOULTRE
ジャガー・ルクルト／レベルソ・トリビュート・スモールセコンド
成熟した男の腕元で色気を放つ中間色、バーガンディの魔力

クラシックを愛する男の基本色といえば、ネイビー、グレー、白、黒、ベージュが代表的。そうした色にもすんなりと溶け込み、華を添えてくれるのが、こんな美しいバーガンディだ。アーカイブから着想を得たという絶妙な色みで、レクタンギュラーケースの名作「レベルソ」の新たなダイヤルカラーとして採用。

これに合わせてカラーリングされたのが、ブエノスアイレスの工房、カーサ・ファリアーノでデザインされたカーフ製ストラップ。熟成された赤ワインのような色合いが、酸いも甘いも噛み分けた大人の腕元に新鮮さと色気を与えてくれる。ブティック限定。SSケース、縦45.6×横27.4mm、手巻き。87万円／ジャガー・ルクルト　︎0120-79-1833

3_BREGUET
ブレゲ／クラシック 5177 グラン・フー・ブルーエナメル
ブランドの神髄を詰め込んだエナメルの“ブレゲ・ブルー”

中核を担う薄型ドレスウォッチ「クラシック 5177」にもラインナップされるのが、世界的に評価されるグラン・フーエナメル（高温焼成）のダイヤル。ここに“ブレゲ・ブルー”を纏った新作が加わった。

ブレゲ針を青焼きする過程で得られる特別なブルーを、顔料の開発から安定的な焼成にいたるまで、試行錯誤を繰り返して実現したという、まさしく“ブレゲの青”。表面をあえて研磨しないグラン・フーエナメル特有の揺らぎある表情とともに、ブランドの神髄を心ゆくまで味わえる。K18WGケース、38mm径、自動巻き。257万円／ブレゲ ブティック銀座　︎03-6254-7211

 

HERMÈS
エルメス／アルソー 78
初代モデルに敬意を表するクラシカルな装い

SSケース、40mm径、クオーツ。37万5000円／エルメスジャポン　03-3569-3300　©️Calitho

エルメスと縁のあるデザイナー、アンリ・ドリニーが手掛けたラウンドウォッチ「アルソー」。上下非対称性なラグのデザインと、躍動感のある斜体のアラビアインデックスの配置により、一瞥しただけでそれとわかるエルメスのアイコニックピースだ。

最新作ではマイクロブラスト仕上げのチタンベゼルと、表面が粒状になったアントラシット色のダイヤルを採用する。ちなみに、モデル名にある “78”とは、アルソーの誕生年、1978年に由来する。

 

HUBLOT
ウブロ／アエロ・フュージョン クロノグラフ
オーリンスキー レッドマジック
レッドセラミックスの色彩と現代アーティストのセンスが融合

世界限定200本。セラミックスケース、45mm幅、自動巻き。256万円／ウブロ　03-5635-7055

“アート・オブ・フュージョン（異なる素材やアイデアの融合）”をコンセプトに掲げて、常に世界を驚かせるウォッチメイキングを続けるウブロ。本作は4年もの年月を費やして完成させた、特許取得の鮮やかなレッドセラミックスをケース素材に採用する。

フランス人現代アーティスト、リチャード・オーリンスキーとのコラボモデルでもあり、獣をダイヤモンドのようなカッティングで再現する彼独自のクリエイティブがケースデザインに息づく。

 

※本文中における素材の略称は以下のとおり。SS＝ステンレススチール、K18＝18金、WG＝ホワイトゴールド

星 武志（エストレジャス）＝写真　石川英治（Table Rock.Studio）＝スタイリング　柴田 充、髙村将司、渋谷康人、水藤大輔、中村英俊＝文