2018.05.17
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ブックディレクター幅允孝の仕事論。そこに重なるカルティエ・サントス・ヒストリー

飛行家、アルベルト=サントス・デュモンのために、飛行中に時刻を確認できるようルイ・カルティエが腕に装着できる時計を作った。1904年、世界初となる腕時計の誕生だ。

それは「サントス ドゥ カルティエ」と名付けられた。そして、2018年。「サントス ドゥ カルティエ」は新しい顔を纏った。冒険的で独創的、不可能を可能にする男に似合うべく。そう、この3人の男たちのような……。

第2回目は、ブックディレクターの第一人者、幅 允孝さん。

>第1回:モーガン・コレットさんが思うサントスとは?

時間をゆったり捉えることも大事だと思うんです

ブックディレクターという職業をご存じか。簡単に言えば、病院や文化施設、企業の図書コーナーなどに選書をする仕事だ。幅 允孝は、その第一人者と言っていい。

「この商習慣がほかにない中で始めたので、すべてが手探り。あの時代と同じことを二度はできないです(笑)」。丸型の懐中時計が主流にあるなか、斬新な角形の腕に着ける時計として生まれたサントスは、存在しない道を拓いてきた幅に重なる。そして、丁寧な仕事ゆえにその後ろに道が続く点も。

「利用を想定される人たちに入念なインタビューを重ねるのが僕のやり方。誰にでもあまねく受け入れられる選書は不可能ですから。一対一の対話からピンポイントにセレクト。それが広く受ければなお良し」。

泰然とした価値観は、時間の捉え方にも通ずる。「読書とは、いつ芽が出るかわからない種まきのようなもの。何事も効率が求められる世の中で、のんびり楽しむことをもっと肯定してもいいですよね」。

タイムレスな美を持つサントスが刻む、悠久の時とシンクロするように語った。

SSケース、縦41.9×横35.1mm、自動巻き。67万2500円/カルティエ 0120-301-757

小ぶりな時計が好きで、「タンク ディヴァン」も愛用する幅の腕元には、MMサイズのステンレススチールの1本が。「ブレスにつながるようなベゼルのデザインや角形ダイヤルにおけるインデックス配置が面白い」とは、細部を見逃さない彼らしい目のつけどころ。モノトーンのソリッドな装いにもよく似合う。

幅 允孝●ブックディレクター。日本初の“セレクト本屋”であるツタヤ トウキョウ ロッポンギの選書を成功させたことをきっかけに今の職業に。2005年に自身の会社、バッハを設立。直近では、神戸アイセンター・ヴィジョンパークで視覚障害者に向けた選書を手掛け、話題に。

 

サントスの世界が堪能できるポップアップイベント開催!

「サントス ドゥ カルティエ」をテーマにしたポップアップイベントが、5月31日(木)までカルティエ ブティック 六本木ヒルズ店で開催中。 この期間は店舗のデザインもサントス仕様となり、 豊富なラインナップが並ぶ。「道をつくる男」たちが着けたサントスの世界を堪能しに行ってみよう。また、サントスの世界観がわかる特設サイトも期間限定で公開している。こちらもチェック!

 

清水将之(mili)=写真 菊池陽之介=スタイリング 高村将司=文 

# カルティエ# サントス
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