Running Up-date Vol.90
2021.10.09
LEISURE

走るインテリアスタイリストが唸ったランニングギアと、自ら手掛けるFUNなウェア

高島大輔
「Running Up-Date」とは……

大手セレクトショップで活躍し、現在はフリーランスでインテリアまわりの仕事をこなすファナゲン代表の高島大輔さん、42歳。

30代半ばから走り始め、現在は「美味しいお酒とご飯を嗜むため」、週3~4日、服飾業界に勤める奥さまと一緒に汗を流している。

気負いのない自然体ランナーだが、最近のアップデートはなかなかの筋金入りだ。

都内の重要文化財や美術館をゴールにして走る

当時の職場の先輩に連れられ、以前登場いただいた遠藤孝純さんと同じAFEのグループランに参加したことが、走り始めたきっかけだ。

「信頼する先輩からの話だったので足を運びましたが、内心は嫌で嫌でたまりませんでした。ところが実際に走ってみたら思いのほか楽しくって。

もともと、いろんなストレスを溜め込んでしまう性質なんですが、ランニングは規則的なリズムで前進しているだけでみなリセットされます。そこがいいですよね(笑)」。

高島大輔

建築やインテリアに興味があり、こと年月を経てきたモノの発する雰囲気には目がない。

「ヴィジュアルマーチャンダイザーとしての商品陳列の業務をきっかけに、今は独立してスタイリングや空間作りの仕事に注力するようになりました。11月末をめどに、家具や雑貨を中心にしたリユースショップもオープンさせる予定です。

だから走るときも、つい古い建物には目が行きます。休日は朝早いとツラいので、午前中に家を出て、都内の重要文化財を巡るランニングとか、美術館をゴールにしてランチするのが定番。

レース出場はまったく興味がありません。走るようになって食事は美味しいし、健康診断の数値も改善されたし、すでにいいことづくめなので」。

高島大輔

ちなみに、ちょっとランニングをサボると健診に引っかかるころもあるそう。ランニングの健康メリット、恐るべしだ。

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欲しかったのは、カルチャーを感じさせるFUNなウェア

走ったときの格好のまま、美術館に立ち寄ったり飲食店の暖簾をくぐるのがいつものスタイル。そこで感じていたのは、しっくりくるウェアがないことだった。

高島大輔
トップスとシューズ、ヘッドバンドはナイキ、ショーツはファッションブランドのバル。サングラスはユニバーサルプロダクトで、バックパックはモンベル。Tシャツとタイツは後述するオリジナルブランド「ランセム」だ。

「特にカルチャー系の要素があるランニングウェアに、自分たちが好きなテイストのものがないよなって。そこで友人のデザイナーと一緒にブランドを立ち上げることにしました。

名前を『ランセム』というのですが、自分は企画とディレクションの担当。今は最初の受注を取っている段階で、来春あたりからのデリバリーを考えています」。

今回着用してくれたTシャツとタイツは、そのランセムの最新サンプルで、Tシャツは毎シーズン、アーティストとコラボレーションしたグラフィックを仕込んでいく算段だ。

高島大輔
バックプリントのグラフィックは、ニューヨークの写真家ティナ・ポールが、1970~80年代に活躍した伝説的なDJラリー・レヴァンを撮り下ろしたもの。
高島大輔
高島さんが手掛けるランセムの初シーズンのテーマは、DJラリー・レヴァンが活動していたクラブ、パラダイス・ガラージがテーマのひとつ。何かとカテゴライズされがちな世の中において、ジャンルレスな選曲で熱狂的なディスコの饗宴を切り拓いた価値観にシンパシーを感じたとのこと。5800円程度の予定。

「Tシャツはファンランナーに向けて、カルチャーっぽいノリのデザインと、ストリート要素のあるグラフィック使いを意識しました。またパターンも体のラインが出ないよう、やや大きめにしています。

タイツを作るのは思いのほか大変でしたね。冬場のランでは必需品ですし、ランニングウェアを象徴するアイテムなのでぜひラインナップに加えたかったのですが、伸縮性のある生地はいざ仕立てようとすると、縫製のコントロールが大変でした。

こちらもグラフィックデザインを乗せ、使い勝手の面ではスマートフォンのポケットが設けられているのがポイント。また、肌に直接当たらないよう、縫い目が外側に来るよう仕上げました」。

高島大輔
プライスは1万円前後を想定とのこと。

元服飾業界人だからこそ成せるワザ。今から本格デビューが楽しみだ。

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コスパ最強! 使うほどに唸らせられる名作バッグ

そんなランセムで、いつか「別注ができたら」と夢想している愛用アイテムがある。それがモンベルの「クロスランナーパック15」だ。

高島大輔

「自分のランニングスタイルだと、サイフや防寒着などを持ち運ぶ必要があるんですが、コイツは荷物を入れても全然揺れない。だからスマホやPC、カメラなどを詰め込んで、通勤ランすることもあります。

体への接地面が広く、包み込むようにフィットするのが良いのかもしれません。モノ作りに携わってきた身からすると、このクオリティで本体価格がアンダー1万円というのは脱帽です。もし叶うなら、いつか別注してみたいです」。

シューズはナイキ派。バックパックとの色合わせがリンクするこのモデルは、シューレースを瞬時に解放できるテクノロジーと、最新のパフォーマンス系ソールユニットを組み合わせたハイテクデザインに目を奪われる。

高島大輔
「ナイキ エア ズーム テンポ ネクスト% フライイーズ」が足元の一張羅。

「長いこと古いシューズを履いていたので、次はいきなり最先端のハイテクを履いてみようかなと(笑)。コンセプチュアルなシューズだと思うのですが、ソールは最新のトップモデルと同じ。

最初は反発がすさまじい分、体への負担が大きいように感じていましたが、慣れてきたらその弾み具合が走っていて楽しい。体幹が鍛えられるような気もします。もちろん着脱もスムーズ。難点はフライニットアッパーの通気性がいい反面、冬場は寒いこと」。

テクノロジーもさることながら、ストリートにも馴染むデザインは流石だ。

高島大輔

今あるものから、自分にとっての最良を目ざとく見つけ、もし気に入るものがなければ自分で作ってしまう。

ランニングの楽しみ方は、自由で無限。だからこそ、やめられないし、止まらない。

RUNNER’S FILE 46
氏名:高島大輔 
年齢:42歳(1978年生まれ)
仕事:ファナゲン代表/インテリアスタイリスト
走る頻度:週3~4回程度、10~15kmほど
記録:レースへの参加はなし

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「Running Up-Date」
ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。 上に戻る

礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真

# Running Up-Date# ランセム# ランニング# 高島大輔
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