「青木源太のコミュ力向上メソッド」とは…… スポーツ選手や俳優、歌手など、数々の著名人取材でインタビュアーを務めてきた元日本テレビアナウンサーの青木源太さん。
そんなトークのプロはオフタイムでもお喋りが止まらないほど、大の話好きだ。
第3回のテーマは、1対1のコミュニケーション術。
取引先の接待や初対面での振る舞いにも役立ちそうなフリートーク術を青木さんに教えてもらった。
強く印象に残っているインタビュー相手はHYDEさん
── 著名人のインタビューを数多くこなしてきた青木さんですが、特に印象に残っているものは?2019年に日テレの『バゲット』で、L’Arc~en~CielのHYDEさんにインタビューしたときの記憶が強く残っています。
中学1年生のときから熱心に聴いていたので、めちゃめちゃ緊張して臨んだインタビューでした。過去を振り返っている話の中で、ファンのことを語るHYDEさんの表情と言葉がとても優しかったんです。あぁ、こういうHYDEさんを引き出せて良かったなと思いましたね。
── 相手の心を開かせる心得みたいなものはありますか?自分から胸襟を開くことだと思います。
オープンマインドで明るく接すること。天気の話、時事ネタ、何でもいいですが、
アイドリングトークで自分が敵じゃないことを示すのも、相手の心を開かせるのには大切ですよね。
── HYDEさんのインタビューでもアイドリングトークを?インタビューの前にHYDEさんと仲が良いDAIGOさんに相談にのってもらったんですよ。そしたら、「DAIGOが大ファンですって言ってたと伝えて」って(笑)
HYDEさんにそれを伝えたら、インタビューの現場が一気に和やかになって。僕の緊張もHYDEさんの緊張もほぐれたと思います。相手が話しやすい雰囲気を作るのも、インタビュアーの大切な仕事です。
林 修さんの“例え力”は秀逸
── 青木さんがいちばん尊敬するインタビュアーはどなたですか?ダントツで
林 修先生です。『日曜日の初耳学』でいろんなアーティストや俳優をインタビューされていますが、抜群ですね。あのコーナーが長く続いている所以でもあるし、登場する方も大物ばかり。
── 具体的にどんな点がすごいんですか?普段、聞けないような話をどんどん引き出すあたりがすごいんですが、
“例え力”が秀逸ですよね。誰かが話したことに対し、「それってこういうことですか」って例える力。しかも、
野球とか歴史とか、林さんのフィールドに落とし込んで例える。
「林 修」というフィルターを通して、自分の言葉として発しているので、相手の話が抽象的でもずっとわかりやすくなるし、言いたいことが視聴者にちゃんと伝わってくる。
難しい言葉を簡単な言葉に置き換える力とか、本当に理想ですよ。毎回必ず観ています。
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