OCEANS

SHARE

2020.06.19

ライフ

俳優・平 岳大にインタビュー。平穏が戻ったら再び行きたいスペイン旅

注目の人に、人生を楽しむ秘訣を聞くインタビュー。今回のお相手は俳優の平 岳大さんだ。
45歳になった今もイキイキと進化し続ける、そのパワーの源に迫る。
 

仕事でもプライベートでも、面白いことが起こる予感があります

注目の人に、人生を楽しむ秘訣を聞くインタビュー。お相手は俳優の平 岳大さんだ。
一見、強面。だが、そこはかとない哀愁と繊細さを漂わせる、俳優、平岳大。今年1月に配信されたBBC / Netflix共同制作のドラマ「GIRI/HAJI」では、日本人初の主演を飾った。15歳で単身渡米し、アメリカの大学を卒業。国際色豊かなバックグラウンドと唯一無二の存在感を活かし、近年、活躍の場を世界へと広げている。
「僕、食べることが好きなんですよ。それ以外、楽しみ、ないから(笑)」。
向かい合った瞬間、飾り気のないひと言をポツリ。張り詰めていた現場の空気が急激に緩んでいく。が、「食べることが好き」といえども当然、ワールドワイドな俳優に相応しく、そのスケールはデカかった。

美食の街、サン・セバスチャンは、今、僕が世界一好きな街

「スペインのバスク地方に、サン・セバスチャンという世界有数の美食の街があるんです。そこが今、僕の世界一好きな場所。昨年もイギリスでの撮影の帰り、わざわざ寄ってきたくらい(笑)。ここ数年のうちに、もう4回通っています」。
2016年、NHKの語学番組の取材で、初めてサン・セバスチャンを訪問。農家で作りたてのイベリコ豚の生ハムを口にして、「今まで眠っていた脳の部分に触れた」ほどの衝撃を受け、甘いものは苦手なのにすすめられて半信半疑で試したプリンには、卵の味の濃さに圧倒された。
シャツ、パンツともに参考価格、サンダル8万6000円/すべてダンヒル 03-4335-1755
「サン・セバスチャンには海の幸も山の幸もあって、食材そのものが本当においしいんです。例えばアンコウなどの魚なら炭火焼きにして、味付けはレモンとオリーブオイルと塩だけ。シンプルだけれど、素材の味がすごく活きている。シーフードというと日本の焼き魚が一番と思ってきましたが、それを超えました」。
ムガリッツなどミシュランの星付きレストランを訪れ、アートのように繊細な料理に目を丸くしたこともあるが、現在ハマっているのは、もっぱら「バル・ホッピング」だ。
「旧市街の細い路地に、100軒以上のバルがあるんです。歴史を感じさせる美しい建物を眺めながらそぞろ歩いて、自分の気に入ったバルに立ち寄っては飲み、何軒もはしごする。まさに『大人の遊園地』です」。
必ず訪れるのは、ラ クチャラ デ サン テルモという店だそう。バルでは既に作られた料理がカウンターに並べられていて、その中から選ぶのが通常だが、ここはオーダーしてから作ってもらうスタイル。
「リゾットとかもひと口なんですけど、もう、バカみたいにおいしい! そして地元で作られる『チャコリ』という白ワインを、泡が立つように高い位置から注いでもらって、ガブガブ飲む。しかも、料理もお酒もすごく安い! 最高です」。

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスが収束し、世の中に平穏が戻ったら、次のスペイン旅で訪れたい場所も既に決めてある。
「冬まで新作映画の撮影をしていたのですが、そこでスペインの大スター、ウルスラ・コルベロさんと共演したんです。僕のスペイン熱について話したら、彼女もサン・セバスチャンが好きだ、と。まあ、僕のほうが詳しかったですけど(笑)。
彼女から、地中海側にある海岸エリア、コスタ・ブラバも食べ物がうまいという情報をもらいました。ぜひ行ってみたい。好きな場所があるって、本当に幸せです」。


2/2

次の記事を読み込んでいます。