2020.05.23
LIFE STYLE

いちばんやっかいなツールは⁉ 在宅ワークの「コミュニケーション」実態調査

まだ続くことになりそうな在宅ワーク。前回の「テレークでのON・OFFの切り替え」に続き、今回のテーマは「コミュニケーションの取りにくさ」について取り上げる。

現在、在宅ワークに勤しんでいる20代以上の既婚男女100名にアンケートを実施。

その結果を基に、独立後の在宅での仕事歴が20年超の筆者(フリーランス編集者/ライター)が実践している、在宅ワーク対策の一例を紹介させていただく。

 

テレワークの難関は「コミュニケーションの取りにくさ」。そのネックとなるツールは……

前回も紹介したように、デメリットのほうが大きいと思っている人も多いテレワーク。

なかでも大半の人が初体験となるに違いない日常的なオンライン会議に象徴される、互いに離れた場所にいる人同士でのコミュニケーションには、かなりやりにくさを感じているのではないだろうか。

アンケートのコメントを見ても、

「コミュニケーションや事実確認に時間がかかる」(愛知県/50代男性)

「ミスコミュニケーションが、生じることがある」(神奈川県/30代女性)

「コミュニケーションが取り辛くなった。思った以上に疲れる」(千葉県/50代男性)

といったように、仕事相手とのコミュニケーションに関する悩みを抱えている人が多いことがわかる。

そこで気になるのが、テレワークで用いるコミュニケーションのツールだ。

最近では、ズーム(Zoom)やスラック(Slack)といった新手のサービスが話題となっているが、実際のところ、そういったサービスはどれくらい利用されているのだろうか。アンケート結果を見ると、以下のような実態が浮かび上がってきた。

グラフを見ればわかるように、テレワーク時代に突入しても、やはり主力となっているのはメールや携帯電話(音声通話やショートメール)。

ズームやスラックといった、ニュースでよく見かけるツールは、話題のわりには普及していないようだ。強いていうなら、チャット系では古参にあたるマイクロソフトのSkypeがLINEと並び健闘しているが、これはスカイプ(Skype)がウィンドウズの標準アプリになっていることが普及の理由なのだろう。

ちなみに、各ツールの「不便に思うこと」に関するコメントをまとめると、次のような意見が多かった。

・メール
文面で質問をするのが面倒、応答に時間がかかる、既読かどうかわからない。

・携帯電話(通話)
いつかかってくるかわからない、いつかけて良いかわからない、顔が見えない。

・携帯電話(ショートメール)
文字制限がある。

・LINE
長文が読みにくい、アカウントがばれるのが嫌。

・Skype
使える人が限られる、タイムラグがある、落ちやすい、繋がりにくい。

・Zoom
セキュリティが心配、声が聞きとりずらい、部屋が映る、上司に教えるのが面倒。

コメントを見ても、結局のところテレワークにおける「コミュニケーションの取りにくさ」とはすなわち、メールや携帯電話などの“ツールの不便さ”ともいえるだろう。

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ちょっとした工夫で、メールのレスポンスを向上させる方法がある⁉

確かにメールに比べれば、スラックやスカイプのようなチャットツールのほうがレスポンスは良いのだが、仕事で用いるツールに関しては、会社ごとのルールや使い慣れていないことにより、かえってコミュニケーションに不具合が生じる可能性もある。

そこで、今回は敢えてメールに絞って、コメントとして具体的に挙げられていた“不便さ”解消の一助となりそうな小技を、筆者の経験からご紹介したい。

いちばん多かったのは「レスポンスが悪い」ということ。「既読がつかないので読んでいるのかどうかわからない」という意見も少なからず見られたように、読んでいるかどうかが確認できないメールの場合は、ほしいタイミングで返事がもらえないことが、いちばんストレスになる。

残念ながら、確実に読んでもらったり素早く返事をもらったりするための必勝法は思いつかないのだが、筆者の場合、レスポンスを良くするために次のような2つの工夫をしている。

1:返事の期日を冒頭で、明確に伝えること

「※恐縮ですがこの件に関するお返事を、〇月〇日(曜日)の〇時までに頂戴できれば助かります」。

というように、要件を書き出す前に、期日を日付と時刻により明確に提示しておくことは、意外と有効だ。

このとき「なるべく早く」といった表現をしないことがポイント。「なるべく早く」の感覚は人それぞれなので、期待したような成果が得にくい。「明日中」「夕方までに」といったアバウトな時間指定も同様にNGだ。ちなみに期日を明確にすることで、こちらの待ち時間も明確になるためストレスが軽減するメリットもある。

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2:相手が読んでくれそうなタイミングでメールを送信すること

特にテレワークの場合は平時よりもメールのやり取りが増えるはずだ。自分に置き換えて考えればわかるが、作業が混雑している時間帯は、メールの確認が後回しになりがちなものだろう。

もちろん「読んでくれそうなタイミング」は人それぞれなのだが、長年付き合っている上司や同僚なら、なんとなく推測できる場合もあるはず。また一般的にいえば、始業時間直後に届いたメールは、すぐにチェックされる可能性が高いといえる。

もし業務でGmailの使用がOKならば、「送信」ボタンの横にある「▼」をクリックし、「送信日時を設定」を選択することで、指定した時刻にメールを送信することが可能だ。

効果的なタイミングでメールを送りたい場合に役立つほか、朝イチの連絡事項を前日に済ませたおきたい場合などに便利な機能なので、覚えておくと良いだろう。

メールのレスポンス問題は通常業務でも課題となるが、やり取りをメールに頼らざるを得ない機会が増える在宅ワークの際には、特に注意しておきたいポイントといえる。

 

また在宅ワークの場合、そもそも「メールのレスポンスは悪い」ということを肝に銘じておくことも、余計なストレスを貯めない秘訣だったりもする。あらかじめ余裕をもって連絡をする、至急応答が必要な要件の場合は、メールとあわせて電話またはショートメールでも一報を入れるといった工夫も視野にいれておこう。

まだまだ続く、というかこのまま通常の勤務形態の一部となりそうな気配すらある在宅ワーク。慣れるまではまだ時間がかかるだろうが、今回紹介したような工夫を取り入れて乗り切ってほしい。

 

石井敏郎=文

# テレワーク# 在宅勤務
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