インドアライフ充実術 Vol.4
2020.04.04
LIFE STYLE

『こち亀』は全4万790ページ、169時間58分。予想読了時間で逆引く名作マンガ

「インドアライフ充実術」とは…

家の中には家の中の楽しみ方がある。その代表例がマンガだ。

前回は『キングダム』や『鬼滅の刃』など、今話題の人気作をお伝えしたが、今回はすでに完結した不朽の名作をお届け。条件は、①すでに連載が終わっていて(または長期休載中で)②大人にも人気があって③100巻を超える超長編の3つ。

こんな大作は今読まないと一生読めないかもしれない? 「予想読了時間」は前回同様、4ページあたり1分で算出しているので、ぜひ参考に!

 

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』全200巻、計4万790ページ
予想読了時間=約169時間58分

『こちら葛飾区亀有公園前派出所』秋本治、ジャンプコミックス(集英社)

言わずと知れた“長編マンガ”の代名詞。コミックの発行巻数世界一でギネス記録にも認定された日本マンガ界の金字塔だ。

警察官でありながらいい加減で、銭ゲバで、ギャンブルが大好き。そんな掟破りな主人公の両津勘吉(りょうつ・かんきち)が個性的な仲間たちと繰り広げるドタバタコメディである。

我々はもう慣れているが、よくよく考えてみればあんな破天荒なオッサン警察官が主人公というのは、少年マンガとしては異例中の異例だろう。

しかし、何物にも流されずに我が道を行く彼の生き様には、不思議と何かを期待したくなるのも事実。毎回、調子に乗りすぎるが故に報いを受け、泣きを見ることになるのだが、翌週にはまた懲りずに新たな目論見に精を出す。そんなたくましい姿がたまらなく愛しいのだ。

そう言えば、もし連載が続いていれば、今年は4年に1度しか目を覚まさない同僚、日暮熟睡男(ひぐらし・ねるお)が登場したのではないか? ほかにも海パン刑事やタイガー刑事、ドルフィン刑事、月光刑事、ムスタング刑事など、思い出すだけで会いたくなる顔ぶれがズラリ。

あー、久々に読みたくなってきた。

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②『美味しんぼ』全111巻、2万4224ページ
予想読了時間=100時間56分

『美味しんぼ』作:雁屋 哲、画:花咲アキラ、ビッグコミックス(小学館)

東西新聞の記者、山岡士郎(やまおか・しろう)が、非凡な味覚と食への関心を持つ同僚、栗田ゆう子(くりた・ゆうこ)と組み、同社の100周年記念事業「究極のメニュー」の作成にとり組むところから物語は始まる。

ふたりは偶然にも著名な美食家、海原雄山(かいばら・ゆうざん)と出会うのだが、実は山岡と海原は血の繋がった親子。山岡の母親の死をめぐり深い溝があることが発覚する。その後もたびたび山岡と海原は出くわし、「究極のメニュー vs 至高のメニュー」と銘打ったと料理対決が繰り広げられていく。

主人公の山岡士郎が料理人の前で容赦なく料理をこき下ろす姿はヒヤヒヤもので、例えば「こんな店の寿司よりスーパーのパックのほうがよっぽどうまい」といった調子だが、それは彼なりに「偉そうな店」というモットーがある。舌鋒鋭い批判は読んでいて痛快でもある。

作中でふんだんに盛りこまれる食のウンチクやバラエティに富んだ料理の数々は、本物の料理のプロたちをも唸らせるほどレベルが高く、読んでいてとても勉強になる。また、食品の生産方法や食品添加物など、食を通して社会問題に光を当てたという功績も大きい。

映画化、ドラマ化、アニメ化など、マンガの枠を超え、広範囲でファンを獲得。作品を通して日本の食文化に大きく貢献し、国民の“食リテラシー”を1段階上げたと言っても過言ではない名著だ。現在111巻で休載中。

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③『釣りバカ日誌』全104巻、2万2490ページ
予想読了時間=93時間43分

『釣りバカ日誌』作:やまさき十三、画:北見けんいち、ビッグコミックス(小学館)

本作の主人公は、中堅ゼネコン会社営業部に勤める浜崎伝助(はまさき・でんすけ)。しがない平社員の彼は無類の釣り好きで、本業もそっちのけで毎日釣りのことばかり考えている。

そんなある日、偶然知り合った老人に釣りを教えたことがきっかけでふたりは意気投合。釣りを通して絆を深めていくが、実はその老人は、浜崎が勤める会社の社長だったのだ。

ふたりが日本全国津々浦々で釣行に挑んでいく姿を通じ、釣りの醍醐味や楽しみ方、または魚の美味しい食べ方などを知ることができる。また、長い連載のなかで会社の危機をたびたび乗り越えたり、浜崎を取り巻く周りのキャラたちの出世街道を追いかけることで、ビジネスマンガとしても楽しめる仕組みだ。

コミックも長いが映画も長い。

映画版『釣りバカ日誌』は、あの『男はつらいよ』終了後の松竹映画の看板シリーズとして全22作を世に送り出し、テレビでも頻繁に放映された。コミックを読んだことがない人でも、西田敏行と三國連太郎の名コンビが生む「ハマちゃん」&「スーさん」の掛け合いをテレビで一度は観たことがあるんじゃないだろうか。

 

どの作品も100巻を超える超長編である。その長さ故に、さすがに読破できるのかと臆してしまうかもしれない。しかし実はいずれの作品も1話完結型、もしくは数話で完結するエピソードの連続なので、ぶっちゃけいつでも挫折できる。

でも、やはりこれだけ長期連載できたってことは、それだけ名作だったってこと。さぁ、この機会に一気読みしてしまおう! あ、ちなみに『キングダム』は51時間で読めますよ!

インドアライフ充実術 何かと外出が厳しい時季だけど、見方を変えればピンチもチャンス。自宅でアクティブな休日を楽しむ、インドアライフのジュージツジュツをデンジュ。上に戻る

原嶋鉄人=文

# インドアライフ# こちら葛飾区亀有公園前派出所# マンガ# 美味しんぼ# 釣りバカ日誌
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