2019.10.12
LIFE STYLE

タイミングは? 分量は? プロテインの「正しい」摂り方をプロが伝授

連載「40オトコのための『失敗しない』プロテイン術」
筋トレのお供としてだけでなく、近年ではシェイプアップや健康維持に役立つサプリメントとしても注目される「プロテイン」。基礎知識から活用法まで、カッコよく生きたいミドル男性が心得ておくべき、プロテイン摂取のノウハウを伝授しよう。

プロテインを飲む男

プロテイン(プロテインパウダー)を摂り始めた人が最初に迷うのが、摂取のタイミングと分量だろう。過剰摂取のように明らかな「誤り」となる摂取法は少ないものの、セオリーを理解していなければ、その効果を最大限に発揮することはできない。

そこで、プロテインに対する正しい理解を広めるための活動をしている山本圭一氏(プロテイン工房代表)に、30~40代男性が知っておくべきプロテインの「正しい」摂取法を聞いた。

山本さん【今回のアドバイザー】山本圭一さん
プロテインブレンダー(株式会社プロテイン工房代表)、鍛錬家。著書に『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』(幻冬舎)、『ゼロからはじめるプロテイン生活』(メディアバル)ほか。現在は、プロテインへの正しい理解を広めるための活動に加え、「ソーシャルプロテイン」という考え方の普及にも努めている。

ミドル男性に必要なたんぱく質は1日60g以上、
食事とのバランスで摂取量を決めよう

厚生労働省が発表している『日本人の食事摂取基準』(2015年版)によれば、30~49歳男性が摂取すべきたんぱく質の目安量は、1日60g。

基本的には、この分量を摂取できていれば問題ないとも考えられるわけだが、同じ年代でも体格差がある点には注意が必要となる。そこで、まず覚えておきたいのが、自分に必要な1日あたりのたんぱく質摂取量の計算法だ。

「もっともシンプルなのは、体重1kgにつき1gのたんぱく質が必要という考え方でしょう。つまり体重65kgの人なら1日あたり65gを目安とすれば良いわけです。ただし、これは一般的な男性の場合。スポーツやトレーニングを定期的に行っている人は、筋肉の分解が活発になるため、より多くのたんぱく質が必要となります。その場合の目安は、体重1kgにつき1.5~2.3g。ちなみに高齢者(WHOの定義では65歳以上)は、たんぱく質の吸収力が低下するので、体重1kgにつき1.1gのたんぱく質を、1日あたりの摂取量と考えておくべきでしょう」(山本氏、以下同)。

山本氏が提案する計算法に従えば、適度に運動をしている(してますよね?)ミドル男性の場合は、大雑把にいって60g以上90g未満程度を、1日のたんぱく質の目標摂取量と考えれば良いようだ。

もちろんこれは食事に含まれるたんぱく質量をあわせた合計値。たんぱく質が豊富な食事を心がけている人なら、その分を差し引いてプロテインパウダーの摂取量を考えるようにしよう。

とはいえ、ふだんの食事に含まれるたんぱく質の分量を把握している人は少ないはず。平均的なミドル男性の場合、食事だけで1日に必要なたんぱく質を補えているという人は限られるともいわれる。

プロテインパウダーを使って効率よくたんぱく質を摂取したいなら、まずは面倒でも自分のふだんの食事に含まれるたんぱく質の分量を、大雑把に計算してみると良いかもしれない。

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摂取のタイミングや飲み方etc.
プロテインパウダー摂取にはセオリーがある

1日に摂取すべきたんぱく質の分量はイメージできたが、ここで気になるのが摂取のタイミングだ。山本氏によれば、分量だけ満たされていれば良いというわけでもないのが、たんぱく質摂取の難しさだという。

「実は、体内で一度に処理できるたんぱく質量には限界があるんです。つまり、1日分のたんぱく質をまとめて摂取しても、すべて吸収されるわけではありません。それどころか、必要以上に摂取したたんぱく質は、体外に排出されてしまうほか、脂肪に変換されてしまう恐れもあります」。

宮城県に本拠を置く山本氏が運営する「プロテイン工房」では、厳選された原料を使い超小ロット生産に特化した、オリジナルプロテインのOEM供給を行っている。

また、たんぱく質は体内に貯蔵しにくい性質を持っているため、1日を通じ小まめに補給する必要があるのだとも。そうした特性を踏まえ、プロテインパウダーを摂取する際に心がけたいセオリーを山本氏に伝授してもらった。

 


●セオリーその1
プロテインパウダーの摂取は、1回15~20g程度を目安に

「体内で一度に処理できるたんぱく質量は40gまでといわれています。ですから1日に必要なたんぱく質をプロテインパウダーで上手に摂取するためには、何度かにわけるのが基本。1日あたり60~90gを目安とするなら、食事から摂る分を考慮して、1回15~20g程度にしておくと良いでしょう。

ただし、これはプロテインパウダーの分量ではない点に注意。プロテインパウダーに含まれるたんぱく質の比率は製品ごとに異なるので、パッケージに書かれた成分表を確認してください」。


●セオリーその2
1日3回「食間」がオススメ。食事の内容で分量を調整しよう

「プロテインパウダーを摂取するタイミングに『正解』はありません。しかし、何度かに分けて摂ることを前提とすれば、1日3回くらいに分けることをオススメしています。均等に時間を空ければ、たんぱく質から生まれたアミノ酸が常に体内で満たされている状態になるので、目安としては朝食、昼食、夕食の合間、つまり『食間』に摂取すると良いでしょう。

その場合は、食事の内容も考慮して、プロテインパウダーの摂取量を調整するとベター。一般的に朝食はたんぱく質が少なめ、対して夕食は多めな傾向があるので、プロテインパウダーは逆に朝を多めに、夜は少なめにすると良いかもしれませんね」。


●セオリーその3
牛乳や豆乳よりも、水で溶いて飲むのがベター

「プロテインパウダーを摂取する際に牛乳で溶いて飲むという人が多いようです。しかし、これは個人的にはあまりオススメしません。なぜなら、牛乳が消化吸収の邪魔をしてしまうからです。消化吸収の邪魔にならないよう、僕は水で溶いて飲むことをオススメしています。無味のプロテインパウダーなら、意外なところではオレンジジュースのように糖分を含む飲料との組み合わせもアリ。糖分によって、たんぱく質の吸収効率が高まるんです。もちろん味の好みもありますから、自分にあった組み合わせを選ぶと良いでしょう」。


●セオリーその4
運動後よりも、実は運動前に摂るほうが効果的

「ジムトレーニングやランニングなど、強めの運動を行う場合には、プラスアルファのたんぱく質補給が必要になります。そのため、運動後にプロテインパウダーを摂取している人も多いはず。一般的にもそれが推奨されていますが、僕はむしろ運動前の摂取をオススメしています。プロテインパウダーは、摂取後1時間ほどで吸収が始まるからです。つまり、運動後もしくは運動中に、たんぱく質から生まれるアミノ酸が体内に供給されるわけですね。こちらのほうが、より合理的といえるのではないでしょうか」。


 

これらのセオリーを実践するうえで大前提となるのが「プロテインパウダーはあくまでも補助食品であることを忘れずに」と、山本氏。プロテインパウダー摂取にばかり夢中になり、通常の食事の質を忘れてしまえば、他の栄養素が不足し本末転倒な結果になってしまうという。大人の男性として、プロテインパウダーに対しても理性的に向き合いたいところだ。

【関連リンク】
プロテイン工房
https://protein-kobo.com/

【参考文献】
ゼロからはじめるプロテイン生活 あなたには、なぜプロテインが必要なのか?
著:山本圭一/発行:メディア・パル

 

 

 

石井敏郎=取材・文

# 40オトコのための『失敗しない』プロテイン術# プロテイン# 分量
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