OCEANS

SHARE

  1. トップ
  2. あそぶ
  3. マシン操作が見違える! 一般道でも生きるMTBの3大基本テクニック

2019.10.06

あそぶ

マシン操作が見違える! 一般道でも生きるMTBの3大基本テクニック

オフロードを駆け抜けるマウンテンバイク(MTB)。電動MTB(e-MTB)の進化とともに、海外では裾野が拡大していることは前回お伝えしたとおり。
今回は、MTBやe-MTBをはじめるときに知っておきたい基礎について。これを学べば、オフロードでのケガ防止だけでなく、一般道の走りも劇的に変わるという。日本自転車競技連盟のナショナルチーム・コーチである小笠原崇裕さんに聞いていこう。

小笠原崇裕さん(39歳)●MTBのほか、オフロード版トライアスロン・エクステラをこなすプロ・マルチアスリート。MTB歴は30年。マウンテンバイクU-23全日本チャンピオンを獲得し、プロチームに所属して世界中でワールドカップなどに出場するなど転戦。現在はとくに後進の育成に力を注いでいる。

MTBに乗るためのマストアイテム

--まずは、MTBに乗るときに身に着けるものを教えてください。
動きやすい服装にシューズ。あとはグローブ、ヘルメットはマストです。これに加えて、サングラスがあるとベターですね。
--サングラスは反射防止に?
それもありますが、木々の間を駆け抜けるので、目に枝が入らないよう、安全対策という意味が大きいです。また、専用シューズもありますが、初めはふつうの運動靴で大丈夫。マシンレンタルをしているMTB専用フィールドなら、ヘルメットやグローブが借りられる場合が多いので、ほぼ手ぶらで行くこともできますよ。
必要物品
滑り止めのグローブ、ヘルメットはマスト。これに加えて、サングラスも準備するとベターだ。
――さて、準備ができたところで何から始めれば? フィールドに飛び出しましょうか!
早すぎます(笑)。フィールド内は急カーブやアップダウンなど、ハードな場所もあるので、まずは平坦な場所で乗り方の基礎を押さえましょう。
――自転車なら、ふつうに乗れますけど……。今回使うのがe-MTBだからですか?
いえいえ、違います。重量は重いですが、今のマシンはバランスを取りやすくなっています。MTBの操作と変わったところはありません。
――では、なぜ?
自転車って何気なく乗れてしまうから、逆に危険な側面があるんです。街中でもときどきバランスを崩して倒れる人や、急ブレーキで危険な走行をする人がいるじゃないですか。MTBでは、軽量化され操作しやすいマシンの特性もあり、“何気なく”だと危険が増してしまうんです。
2/5

MTBの基礎テクニック①:真ん中に乗る

――何から学んでいけばいいでしょうか?
まずはコレ、ですね。
小笠原さんのお手本
マシンの上で見事に静止する小笠原さん。
――タイヤ幅が太いから……ですよね?
ノーコメントで(笑)。どのマシンでも言えることですが、大切なのは、「自転車の真ん中に乗ること」。言い換えると、マシンの重心の位置を体で覚えることです。まずは私が支えるのでやってみましょう。
練習
後輪を押さえてもらい、その場で静止する練習。ブレーキをかけながら、ペダルを前後に平行にさせる。ハンドルはどちらかに軽く切っておく。
――コレは……キツい……(汗)。腕と内腿がプルプルいってます。しかも、静止できないないですよ!
力みすぎです。もっと力を抜いてください。上半身もリラックス。クランクが付いているボトムブラケット部分の少し前に体を置くように。
――最初からかなりハードなんですけど、コレはなんのために?(プルプル)
重心をとる感覚を掴むと、マシン操作が安定しますし、体を前後左右に動かしやすくなります。険しいコースだとマシンが振られるので、バランスをとるためにも体を動かせる体勢にしないといけません。初心者講習では、人によって1時間かけることもありますね。
―い、1時間も……。(プルプル)
上手い人とそうじゃない人の差が結構あって。でも、コレは基礎でありながら、マシンコントロールのすべてとも言えます。感覚が掴めてしまえば、劇的に操作感が変わりますよ。

【「真ん中に乗る」ためのプラスワン講座】
遅く走るレースでバランス感覚を身につける

遅く走るレース
自転車の真ん中に乗ることを体で覚えるためのレッスンのひとつ。ブレーキをかけずに、できるだけゆっくりと進むレースだ。こんな遊びも取り入れながら行うのだとか。
3/5

次の記事を読み込んでいます。