90年代のグラフィティカルチャーや、インディーズアートシーンを牽引したアーロン・ローズ。2008年に公開された『ビューティフル・ルーザーズ(BEAUTIFUL LOSERS)』は、そんな彼が運営していたアレッジド ギャラリー周辺のアーティストを追ったドキュメントムービーだ。

公開から約10年の時を経て、映画に登場したアーティストたちと一緒に再び日本へやってきたアーロン・ローズが語る、90年代の仲間たちとの思い出と、今のこと。
前編に続く今回は、世界的アーティストの知られざる下積み時代についても話してくれた。
「フューチュラ 2000はまだコピーを刷るようなバイトをしてたよ」
アーロン・ローズ●1990年代、ニューヨークに「アレッジド ギャラリー」を開き、インディーズのアートシーンを牽引。今ではトップアーティストとなったバリー・マッギーやカウズ、トーマス・キャンベルなどをフックアップした。現在はLAで家族と暮らしている。映画『ビューティフル・ルーザーズ』のルーツとなった、今はなきアレッジド ギャラリー。その黎明期を振り返ったアーロンの口からは、いきなりセレブリティの仰天エピソードが飛び出した。この特異な場所にまつわる奇譚について、さらに訊いていこう。
2/4