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2019.08.23

ライフ

日常から逃避するための場所? 40代男性の「サードプレイス」実態調査

>連載「隣のオッサンは青いか?」を読む

近年、「サードプレイス」という言葉が注目されている。元々の出所は、アメリカの社会学者が1989年に著した『ザ・グレート・グッド・プレイス』に書かれた「Third places」という言葉。ザックリ言えば、自宅でも職場でもない、”一個人として寛ぐことができる場所”と考えればいいだろう。

書籍には事細かな条件が書かれているのだが、これが心の豊かさなどを求める潮流から現代になって改めて見直されるようになった、というわけだ。

とはいえ、実際にサードプレイスを持たない人からすれば、それってなぜ必要? 実際にどんなことをしているの? など、わからないことが多いのは事実。そこで、40~45歳までの既婚男性200人に、サードプレイスに関する質問をぶつけてみた。はたしてオーシャンズ世代にとっての、サードプレイスとは?

 

40代男性の5人に1人は、サードプレイスを持っている


くつろぐ男性


●あなたにとって、サードプレイスと呼べる場所はありますか?
・ある 20.5%
・ない 79.5%



「自分にはサードプレイスがある」という人は約2割。言葉として浸透し始めたのはここ最近であることを考えると、サードプレイスという価値観を理解し、自身でその場を持っている人が5人に1人もいるというのは、比較的多い数字と考えていいだろう。

しかし、サードプレイスを持たない人からすると、「なぜサードプレイスが必要なのか?」というのがそもそもの疑問。たしかに職場のようなパブリックな場所ならまだしも、自宅であればプライベートな時間を過ごせるはず。そこであえてサードプレイスと呼ぶ場所をつくるということは、「家に帰りたくない」という逃避願望が要因としてあるのではないだろうか。

そこで、「サードプレイスがある」と回答した人に次の質問をぶつけてみた。


●サードプレイスにいる際、「家に帰りたくない」と思うことはありますか?
・ある 36.6%
・ない 63.4%


意外にも、6割以上の人が「家に帰りたくない」と思ったことはないという。むしろ「家には帰りたい」(41歳)という意見。そして「家に帰りたくないと思うことがある」と回答した人も、その理由は「とりあえず、雑踏の中でのんびりして過ごしたいと思う」(42歳)、「そこで過ごすことが楽しいので」(45歳)といったもので、サードプレイスを「逃げ場」として捉えているわけではないようだ。

では、彼らにとってサードプレイスとは一体どんな場所なのか? 「サードプレイスがある」と回答した人に、彼らがサードプレイスと呼んでいるスポットと、そこで何をしているのかを聞いてみた。



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