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佐賀にある「羊羹日本一の街」へ飛び、日本の夏の風情を味わう
暑い夏は、涼の“摂り方”次第でいくらでも快適になる。大人なら知っておきたい、夏場のクールダウングルメ。
食を求める夏の旅。ところてん、そうめんも最高に美味かったが、ひんやりおいしい夏の風物詩はほかにもある。
突然だが、佐賀県小城(おぎ)市をご存じだろうか?
筑紫山地の豊かな緑の中、全国名水百選のひとつである清水川が流れ、豊かな土壌で育まれた広大な水田が広がる。のどかな光景の中にあって、京都を模したような街並みに風情が薫る……海や山とはひと味違ったチルライフを送れそうな街だ。
佐賀県中央部、博多駅から特急電車と各停を乗り継いで約1時間、人口5万人に満たない小さな街だが、実はここ、日本一の「羊羹」の街として知られている。
Googleマップ上のJR唐津線の小城駅(画像中央下部)から、北に延びる道沿いを中心に連なるピンクのマークはすべて羊羹屋(ちなみに緑のマークは羊羹の資料館)。その数なんと20軒以上! しかもそのほとんどが創業50年以上という、由緒正しき羊羹激戦区なのだ。
夏の甘味といえばかき氷にあんみつもいいけど、ひんやり冷やした羊羹もまた乙。佐賀県にある羊羹の街なんて、旅の目的地としてもバッチリだ。
ということで、小城駅から街道沿いを往くと、連なる2軒の立派な日本家屋が。さっそく手前から入ってみるとしよう。
①八頭司伝吉本舗(やとうじでんきちほんぽ)
この街で食べられる「小城羊羹」は、地名の入った菓子の元祖でもあるという。そんななかでも佐賀県を代表する登録銘菓として知られるのが「小城の昔ようかん」だ。
かわいらしいキャンディー包みがトレードマークで、「小城の昔ようかん」をひと口サイズにカットした「昔ひとくち」は、進物としてのイメージがある羊羹をもっと気軽に手軽にという店主の想いからこのサイズとなったそうだ。
ちなみに羊羹の表面がやや白みがかっているが「小城の昔ようかん」の特徴で、時間が経つにつれて自然に砂糖の結晶ができるのだという。食べてみると、これがなんとも美味! 口に入れると氷砂糖のようにシャリシャリした涼しげな食感。噛むとしっとりやわらかく、意外にも尾を引く甘さはなく、どんどんイケる!
続いてコチラは「新つれづれ」という名の羊羹。透明感のある本煉り羊羹で、まさに冷やして食べるのに打ってつけ。抹茶、栗羊羹、そしてフォトジェニックな桜をイメージした羊羹まで種類も豊富で、つるんっとした食感からも最高に夏を感じられる。
八頭司伝吉本舗
佐賀県小城市小城町152-17
0952-73-2355