2019.07.21
LIFE STYLE

夏のブーツ保管事情。履かない時期はどうしたらいい?

連載「愛する靴の愛し方」
お気に入りを履き潰しては買い替えて……なんてもったいない! 愛する一足を守る術をフットウェア・ラバーたちに教えてもらった。

ブーツが楽しめるハイシーズンは、主に秋から春にかけて。気温が高くなるサマーシーズンは、自然とラフなサンダルやスニーカーを選び、重厚感のあるブーツはどうしても避けがちだ。

そこで気になるのが、夏時期のブーツの保管方法。梅雨以降はブーツの大敵である湿気が増加。カビの発生率は一気に高くなる。

松浦さん

では、ワークブーツを熟知しているプロは一体どんな保管方法を取り入れているのだろうか。靴修理・カスタム店「BRASS(ブラス)」代表・松浦 稔さんに話を伺った。


保管前に、カビの栄養となる汚れや油分をしっかり除去

クリーム
長期保管前は、基本のメンテナンスと同様、クリーナーで汚れを落とし、クリームで栄養を入れる。

「そもそもカビは、『高温』『多湿』『汚れ』の3つの要素がそろったときに発生するもの。そのため、この条件が揃いやすい8〜9月にカビることが多いと言われています。秋冬にかけてついた汚れが、梅雨時期の湿気とともにカビのタネとなり、8〜9月に発生してしまうんですね。そのため、まずは収納する前に『汚れ』を取り除くことが懸命です」。

メンテナンスの詳細については、以前の記事を参照してほしいが、クリームなどの油分がカビの栄養となる可能性もあるそう。しっかりとブラッシングし、ベタベタにならないように余分な油分を取り除くことも大切だ。


湿気対策には、ディスプレイとして部屋に飾るのも一考

松浦さん

「次に、『高温』と『多湿』について。これらを避けるためには、ブーツを常に新鮮な空気に触れさせておくことが賢明です。私が持っているブーツは、普段リビングとして使っている部屋と『BRASS』の店内にディスプレイとして飾って、湿気対策を行っています。自然と『高温』と『多湿』を避けられるので、オススメですよ」。

湿気が溜まり、空気が滞りがちな下駄箱はなるべく避けるほうがベター。そもそも下駄箱内にカビが生えた靴があったら、元も子もない。ハッとした人、下駄箱の掃除もしておこう!

NEXT PAGE /

木製のシューツリーは優秀な除湿剤

「吸湿力に優れている木製のシューツリーを入れることも、重要なカビ対策になります。プラスチック製では意味がないので、コーティングなどがされていない無垢材であることが条件です。シューツリーも風合いの良い木製で統一すると、ビジュアルとしても美しいですし、気分も上がりますよ」。

ちなみに、サイズの合っていないシューツリーはブーツが変形してしまうのでNG! サイズの調整が効く木製のシューツリーを選ぼう。


適切なメンテナンスが“いいブーツ”をつくる

松浦さんのブーツ
店内に飾られていた松浦さん愛用のブーツ。「ブラス」のオリジナルカスタムによって、キズも深い味わいになっている。

長年履きこまれたもの、ワックスでツヤツヤに磨かれたもの……。ブーツにおける“かっこいい”の基準は、かなり幅広いが、カビが生えてしまったらアウト。大がかりなメンテナンスが必要になってしまうため、愛靴の寿命を延ばすためにも、定期的なケアを心がけて自分好みの一足を育て上げよう。


[お話を聞いた人]
松浦 稔
1977年生まれ。電気系のエンジニアを経て、靴修理の世界に足を踏み入れた異例の経歴を持つ。5年間の修行後、2007年に靴修理・カスタム店「ブラス」をオープン。2012年に発表したオリジナルブランド「CLINCH(クリンチ)」のプロデュースも手掛けている。

ブラス
住所:東京都世田谷区代田5-8-12
電話番号:03-6413-1290
営業時間:12:00〜20:00
定休日:水・木
www.brass-tokyo.co.jp

小島マサヒロ=撮影 長浜優奈(EditReal)=取材・文

# カビ対策# ブーツ# 保管# 愛する靴の愛し方
更に読み込む