2019.07.20
LIFE STYLE

知らなかった沖縄に出会う。東海岸リゾートをゆくRide &SPAの旅

ひらまつ宜野座

身近な南国・沖縄。スカイブルーの海と空、真っ白な入道雲で迎えてくれるこの島は、心と体に活力を与えてくれる。先日開催された「コロナフェス 2019」などのイベントも盛りだくさんで夏休みの旅先の上位候補になっていることだろう。

けれど、来訪機会が多い人ほど、マリンスポーツやグルメ周遊、水族館など、“いつもの沖縄”にマンネリを覚えているかも……。そんな人たちにいつもとはひと味違う旅程を紹介したい。

それが立ち寄る機会の少ない、沖縄本島の東海岸へ向かう「Ride&SPA」の旅。

ロードバイクで現地の生活・風土を覗きながら、原初の沖縄の面影を色濃く残す本島北東部にある宜野座村へ行ってみよう。新しいアクティビティの可能性と、大人になったからこそ味わえる癒しを発見できるはずだ。


ロードバイクを空輸して、見知らぬ沖縄へ

輪行袋

旅は到着前から始まるもの。準備段階から“いつもと違う”にこだわってみよう。水着の代わりにロードバイクを持参する。

知らない人も多いだろうが、国内大手航空会社なら、自転車でも無料(20kg以内)で荷物として預けられる。もちろん、現地でのレンタサイクルも可能だから、輸送のトラブルが怖い人はこちらを選んでもいい。最近は普通のモデルだけでなく、電動ロードバイクもラインナップにあるのが嬉しいところだ。

シーサー

羽田空港から空の旅を楽しむこと2時間、沖縄に到着。高温多湿な空気が、日常を抜け出し南国にやってきたことを実感させてくれる。


お馴染みの観光地も、自転車だと違う風景に見えてくる

国際通り

取材時の7月上旬、梅雨明け直後の沖縄の気温は30℃を軽く超えていた。那覇空港から宜野座村までの60kmの行程を、景色を眺めながら6時間ほどをかけてゆっくりと走破する。

いつもは土産物や海産物を物色する国際通りも、ロードバイクで走り抜けると、街ゆく人の顔や街の表情が、違う光景に見えてくる。

嘉手納

いつもは高速道路で目的地まで一直線に向かうところだが、今回は道中や寄り道こそが楽しみになる。

西海岸沿いの県道58号線に沿って約1時間走り続け、本島中央部に位置する嘉手納市に到着。街並みと米軍基地を望む高台でひと休み。自分の足で漕いでいくと、沖縄はいかに起伏に富む土地なのかを実感できる。ここから沖縄本島を横断し、東海岸へ向かって漕ぎ進める。

コザ十字路歴史絵巻
2015年に誕生したコザ十字路歴史絵巻。

高速道路に乗ってしまうとなかなか立ち寄らない、内陸に位置した沖縄市。この街の一角には、壁画で歴史を語り継ぐコザ十字路歴史絵巻が現れる。琉球王国時代から戦後米軍統治下時代までの様子が、鮮やかなグラフィックで描かれているのだ。こんな発見も違うルートならでは。

宜野座付近の海

うるま市、金武市を抜け、宜野座村へ。

ここまで来ると、観光地然とした喧騒はまるでない。生い茂る沖縄特有の植物と、ただただ海が広がる。ラジオを聴きながら、日陰でただじーっと座っている地元のおじさんを目にして思わずほっこり。長閑な空気は、開発された南国ではなく、生の沖縄の生活を肌で感じさせてくれる。

宜野座

年期の入った石垣と、潮風に吹かれるサトウキビ畑に囲まれた、どこか懐かしい道を通り抜けたら、目的地に到着だ。

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海からしか見えない“隠れたリゾート”で大人の贅沢を

ひらまつ入り口

今回の目的地である「ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 宜野座」は、表通りからは姿が見えない隠れ家的な高級リゾート。鬱蒼とした森と大海に囲まれている。ロードバイクのアクティブな旅から一転、ここでしか味わえない癒しを堪能しよう。

エントランス

心地よい疲労感を覚えた体を迎えてくれたのは、豪華なエントランス。高価な調度品で設えたスペースだが、本当の贅沢は額縁で切り取られた景色。原始の森の奥に海が顔を出している。圧倒的な風景に、疲れが一瞬で吹き飛んでいく。

プール付ヴィラスイート
目の前に海の広がる部屋「プール付ヴィラスイート」。宜野座の海と自然をひとり占めしたような気分に。

海を一望できる部屋でシャワーを浴びたら、五行思想を基にしたスパトリートメントへ。観光や遊びに明け暮れるのではなく、メンテナンスで自分を労わるのも年を重ねた今だからこそ。ロードバイクを走らせてきた筋肉疲労には一層効いてくる。

専用の個室
専用の個室でゆったりと。

丁寧に診断をしてもらい、いまの状態に合うオイルを選択する。日焼けや一日で溜まった筋肉の疲れをほぐしてもらう。

The Day Spa
大阪に本店があり、日本各地のスパでその土地に合わせたメニューが提供される「The Day Spa」のトリートメント。

無病息災を願い、生まれたての赤ちゃんの頬を湧き水で撫でるという宜野座の風習をアレンジした「うでぃなでぃの儀式」からスタート。単なるリゾートスパではなく、沖縄を感じられる演出もうれしいポイントだ。

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レストラン発祥のリゾートの極上ディナー

午後7時、お待ちかねのディナータイムだ。1982年、一軒のレストランからスタートした「ひらまつ」の真骨頂が発揮される。ここでも新しい発見がある。

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前菜として登場した「美ら海マグロのタルタル 宜野座パパイヤ うるま市山城和牛とアボカドのサモサ」。
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一杯目は地元の泡盛で。ホテルのオリジナル「宜野座」は新酒ならではのすっきりと甘みのある味わい。
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「宜野座特産車海老のナージュ 茴香のムースリーヌとブルックトラウトキャビア」。宜野座の特産品・車海老の旨味とトラウトの卵の食感が楽しい。
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目にも舌にも楽しいコース料理。いずれも食材の選び方、扱い方に現地へのリスペクトを感じられる。料理長・木下喜信氏はフランスのひらまつでも腕をふるったベテランシェフだ。

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「琉球鼈のロワイヤルに軽いビスクを合わせて」。引き締まった鼈(すっぽん)の肉と、海老の濃厚な味わいが舌に広がる。
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「アーサを纏った鱸のポワレ 西表島産黒米のリゾット 荘司産のカステルフランコ 茄子のタップナードソース」。うるま市の陶芸家・山田義力氏作の器でいただく。
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「高田さんが育てる今帰仁アグーの備長炭焼き フレッシュジロール茸 宜野座産マンゴーチャツネ」。貴重なアグーの原種を使用した野性味のある旨味と脂が溢れ出す。
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チャンプルーやソーキそばといった料理はもちろん美味しいが、沖縄であえてこんな食事もいい。地物の食材を用いたフレンチは、新しい感覚を与えてくれる。

夜のひらまつ

ディナーを終え、真っ暗になった周囲は、原始の森から聞こえる美しい虫の音で包まれる。リゾートの灯り以外なにもなく、人工的な音などまったく聞こえない。まるで南国の孤島にいるような錯覚に。こんな場所があったなんて……まだまだ沖縄の魅力を知らなかったみたいだ。

早朝の世界
朝5時半。ここでは西海岸で見えない朝日を望むことができる。早朝の青い世界はハッとするほど美しい。

いつもと違うアクティビティ、いつもと違うエリアで、いつもと違う体験を。組み合わせを変えてみれば、違う魅力が見えてくる。これからは新しい沖縄と出会える可能性が広がりそうだ。

【取材協力】
ザ・ひらまつ ホテルズ&リゾーツ 宜野座
住所:沖縄県国頭郡宜野座村松田1425番
電話:098-968-5600
http://hiramatsuhotels.com/ginoza/

澤田聖司=撮影 芋川健=取材・文

# ひらまつ宜野座# ロードバイク# 夏休み# 宜野座村# 沖縄
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