バレンタインのお返しをしないなんて言語道断。たとえ義理だったとしても、それを仇で返してどうするオッサン。俺たちはホワイトデーに何を求められている？ 然るべき対応を人気ショップの看板娘に聞いてきた。
［3人目］ラ・メゾン・デュ・ショコラ 六本木ヒルズ店・大槻名歩子さん
女性を中心にファンの多いフランスの老舗ショコラ専門店。自身もファンのひとりだったという大槻名歩子さんは、好きが高じて5年前からショップで働き始めた。好きな芸能人は加瀬亮。甘いモノに関しては女性もウンチク歓迎です。
手を前で組み、慎ましく出迎えてくれた名歩子さん。エレガントなその立ち姿は、さすがフランス生まれの高級ショコラ専門店スタッフ。ホワイトデーに対しても厳しいご意見をお持ちかと思いきや……。
ーーお返しは何がベストなんですかね〜、明日が本番だってのにまだ迷ってます。そこまで深刻に考えなくても大丈夫だと思いますよ（笑）。何なら“チョコ返し”でも問題ありません。チョコ党の私なら嬉しいくらいです。
ーー「女性は甘いモノが好き」はホントなんですね。もちろん！ いろんなお味のチョコが入っていたら、それだけでも楽しみがひとつ増えますよね。
ーーとはいえ……この世には……。確かに（笑）。数え切れないぐらいの種類がありますよね。
ーーだから苦労するんです。でしたら、実はすべて手作りだったり、歴史があったりと、こだわりの強いブランドのモノを選ばれたらどうですか。男性はそういったウンチクがお好きですよね（笑）。甘いモノに関しては相手にもいいアピールになるのではないでしょうか。その手のジャンルに明るい＝女心をよくわかっている、といった具合に。
ーー素晴らしいプラン！ラ・メゾン・デュ・ショコラは、フランスでも有数のショコラ専門店でシェフのニコラ・クロワゾー氏は同国でも重要な賞とされているM.O.F.（フランス国家最優秀職人賞）のショコラティエ部門を受賞しています。
ーーちょこらてぃえ、えむ.えるびい.……ショコラティエ、M.O.F.です（笑）。
ホワイトデーのお返し候補［1］
「フリュイテ」3700円／ラ・メゾン・デュ・ショコラ 六本木ヒルズ店 03-3478-7530エクストレームショコラやフィガロ レ、クリスタルなど定番7種に加え、限定のイチゴ風味のボンボン・ドゥ・ショコラを含む全10粒の詰合せ。「可憐な花々をプリントしたパッケージにマゼンタピンクのリボンも特別です」。
無理のない程度に（笑）。さまざまな味を楽しむのなら、定番がセットされたものがオススメです。今でしたら、イチゴのフレーバーが春らしい限定レシピ入りもありますよ。女性は「限定」とか「今だけの味」にも弱いですから。
ーーほほ〜。特別な方へ贈るのでしたら「プシェ クール ア ラ フォリ」が良いですね。食事のあとなどにサッと差し出したら、女性はときめくと思います。ホワイトデーのときくらい、想いをダイレクトに伝えてもいいんじゃないですか？
ホワイトデーのお返し候補［2］
「プシェ クール ア ラ フォリ」3500円／ラ・メゾン・デュ・ショコラ 六本木ヒルズ店 03-3478-7530プラリネ（ローストした香ばしいアーモンドとヘーゼルナッツをキャラメリゼし、細かく砕いてペースト状にしたもの）に、ホワイトチョコレートを重ねた限定メニュー。「中央の“ア ラ フォリ（àla folie）の文字は、狂おしいほどという意味です」。
お酒にも合うチョコは大人の女性に最適です。
ーー確かに、シチュエーションによっても贈るモノが変わりそう。ラ・メゾン・デュ・ショコラにはお酒に合うスイーツもありますよ。
ホワイトデーのお返し候補［3］
マカロン2100円［6個入り］／ラ・メゾン・デュ・ショコラ 六本木ヒルズ店 03-3478-7530人気のマカロンで、10種類の味から好きな味を選べる6個入りのギフトボックス。右列上から、期間限定フレーバーのチェリー、フランボワーズ、ピスタチオ、左列上からバニラ、チョコレート、パッションフルーツ。「マカロンがいちばん美味しいのは当日なので、まだお返しが決まっていない方はいかがですか？」。
あなた用ではございません……マカロンにシャンパンやワインを添えて贈り、2人で楽しむのもいいと思います。ショコラとお酒のマリアージュは大人っぽくて素敵ですね。
ホワイトデーのお返し候補［4］
「タス ドゥ ショコラ」1550円／ラ・メゾン・デュ・ショコラ 六本木ヒルズ店 03-3478-7530最高級カカオを贅沢に使用。パッケージ裏には、これを使って作るショコラドリンクのレシピが記載されている。「もちろん、そのまま召し上がっても美味しいですよ」。
料理好きなパートナーであれば「タス ドゥ ショコラ」もいいかもしれません。自宅にいながら、本格的なショコラドリンクが楽しめます。人によっては「作らなきゃいけないの？」と思うかもしれませんけど、一緒に作るのではあればその時間も特別になりますね。
結論、我々は難しく考えすぎていた気がする。ウンチクで選ぶチョコ、2人で楽しむチョコ……自分らしく、想いさえ込めていれば、女性たちは意外とチョコ返しもウェルカムなのだ。さて、チョコでも探しに行くか。
伊藤恵一＝写真 菊地 亮＝取材・文
