左脳を刺激する! オッサンIT化計画 Vol.65
2019.02.05
LIFE STYLE

動画配信もサクサク。安さで話題のChromebookを手にすべき理由とは

>連載「オッサンIT化計画」を読む

スマホの普及以来、家庭でPCを使う機会が減った。とはいえWebページの閲覧やショッピング、ネットバンキングの利用など、PCがあれば便利なシーンはまだまだ多いはず。特に家族持ちのオーシャンズ世代なら、個人的な趣味の世界に没頭できる自分専用のマシンがほしいのではないだろうか。

そこでオススメしたいのが、最近話題となっている“第三のOS”を搭載したノートPC「Chromebook(クロームブック)」。安い機種なら3~4万円程度で手に入るため、使い古したノートPCの買い替え候補として魅力的な存在だ。試用した結果判明した、クロームブックの「実用度」をレポートしよう。

Windowsの半額以下で入手可能。Google生まれのクロームブックとは?

クロームブックとは、Googleが提供する「Chrome OS(クローム・オーエス)」を搭載したノートPCのこと。OSやアプリケーションのライセンス料が安いため、WindowsやMacOSを搭載したノートPCに比べ低価格に製造販売できることから、教育市場を中心に普及。最近ではビジネスシーンでも注目を集めている存在だ。ちなみに、家電量販店やネットショップでは3万~6万円程度が、クロームブックのメイン価格帯となっているようだ。

低価格PCということで、やはり気になるのは仕事や遊びに使える性能を持っているかだろう。そこで、クロームブックを扱う主力メーカーのひとつである、ASUS(エイスース)が昨年末にリリースした「C423NA(4万2800円)」を拝借し、2週間ほど試用してみた。

NEXT PAGE /

セットアップは超簡単。ブラウザ経由で表計算や文書作成も快適に

手元に届いたクロームブックを触ってみて、最初に感じたのはセットアップの簡単さだ。通常、PCのセットアップといえばさまざまな初期設定や、必要なアプリのインストール作業に結構な時間を取られるものだが、クロームブックの場合Googleアカウントを持っていれば、Wi-Fiに接続後、IDとパスワードを入力するだけで基本的なセットアップがほぼ完了し、すぐに使える状態になる。

ログイン画面

このように短時間でセットアップできる理由のひとつは、クロームブックに搭載されているChrome OSが、Webブラウザ(Chromeブラウザ)経由でさまざまなサービスを利用することを前提としたOSだからと言える。

画面

デスクトップ画面はWindowsのそれとよく似ており、画面の下にはよく使用するアプリの一覧が表示されている。Windowsの場合、アイコンをクリックすれば対応するアプリが起動するわけだが、Chrome OSではGmailのアイコンをクリックするとブラウザ上でGmailのサービスが呼び出される。つまり、基本的にはブラウザだけで作業を済ませる仕組みになっているわけだ。

ちなみに、文書作成をしたいなら「ドキュメント」、表計算なら「スプレッドシート」というように、やはりブラウザで提供されるGoogleのサービスを利用する。作成したファイルの保存も、オンラインストレージの「Googleドライブ」で行うのが基本だ。

操作画面

これらのサービスは、Googleアカウントを持っていれば無料利用も可能なので、アプリにかかる費用は格安に抑えられる。おそらく個人向けなら、クロームブックの本体価格だけで、たいていの用事が片づけられるだろう。

NEXT PAGE /

バッテリーは超長持ち。実は「ワード」や「エクセル」も使える⁉

他のOSを搭載したノートPCに比べ、バッテリーの持ちが格段に長いのもクロームブックの大きな魅力だ。今回試用した「C423NA」の場合は、最大7時間程度のバッテリー駆動が可能になっている。

操作画面

実際に外出時に持ち歩いてみたのだが、1日中外で仕事をしていても、バッテリーの残量に不安をおぼえることはなかった。ちなみに電源オフ状態からの起動時間も、他のOSに比べ格段に素早いほか、スタンバイ状態からの復帰もスマホ並みに瞬時。外使いのPCとして、これはかなり魅力的だ。

先ほど「スマホ並み」という表現を使ったが、実はChrome OSは、スマートフォン向けOSのAndroidと互換性がある。ブラウザ経由のサービス利用が前提だが、Android用のアプリを使うこともできるようになっているのだ。

Playストア
アプリの検索&導入に利用する「Playストア」も、Androidスマホとまったく同様に利用できるのが面白いところ。
操作画面
Windowsでは「スタート」ボタンにあたる、デスクトップ画面左下のボタンを押すと表示されるアプリ一覧画面も、Androidスマホのそれとよく似ている。

一部非対応のアプリもあるようだが、Android用の「ワード」や「エクセル」など、筆者がよく使うスマホアプリ(ゲームを含む)のほとんどが動作した。

ワード利用

PC用の「ワード」や「エクセル」に比べ、かなり機能は制限されているがオンラインストレージのOneDriveともちゃんと連携できるので、外出先で仕事用の書類の確認や、ちょっとした編集を行う程度なら、これでも十分用が足りそうだ。

ブラウザと別のアプリを同時に起動させ、切り替えながら使うこともできるなど基本操作も共通しているので、WindowsやMacOSを搭載したノートPCと、ほとんど変わらない感覚で使えるだろう。

NEXT PAGE /

動画や音楽配信も利用可能。エンタメ系の性能も問題なし

プライベート用のマシンとして使うなら、エンタメ系サービスやアプリの対応状況も気になるはず。こちらに関しても、クロームブックがほかのOS搭載PCに比べ劣っているところは、ほとんどなかった。

画面

Googleが提供するOSとブラウザなので、当然Youtubeは問題なく視聴できるし、Amazon Musicのような他社の音楽配信サービスもブラウザはもちろん、別途インストールしたAndroid用のアプリからも利用できた。

低価格なことから、処理速度に不安を感じる人も多いだろうが、今回試用した「C423NA」を使ってみた限りでは、動作に大きなもたつきを感じることはなかった。

操作画面
画面のように、動画を見ながらGoogleマップを広げ、さらにメールをチェックするといったことも問題なくできる。

そもそもChrome OSは、低性能なPCでも快適に動作するように設計されているため、他のクロームブックでも、よほどハードな使い方をしない限りストレスを感じることは少ないのではないだろうか。

個人向けならメインマシンとして十二分。周辺機器の対応状況には注意

このように費用対効果の高いクロームブックだが、当然不得意な分野もある。例えば、ハードウェアの性能が低く抑えられているため、複雑な画像処理や動画の編集には不向き。3Dを駆使するようなタイプのゲームも、おそらく快適には動作ないだろう。また、周辺機器の中にはクロームブックに対応していない製品が多い点にも注意が必要だ。

Bluetooth対応のマウスやキーボードは、おそらくほとんど使えるはず。手持ちのマウスも、問題なく使えた。

ざっくりまとめておくと、クロームブックはいわゆる「プロ向け」の用途には不向きだが、個人向けのPCとしてはかなり魅力的な存在と言える。ビジネス用としても、外出先で使うサブマシン程度の位置付けなら、十分な戦力になるだろう。

例えば今回試用した「C423NA」の場合は、画面を180度開けるようになっているため商談にも便利なほか、オーディオも高音質というように、低価格ながらハード面も工夫がこらされている。Window搭載ノートPCでも、10万円超が標準となりつつある昨今、手軽に買えて、しかも使い勝手の良いマシンを探しているなら、クロームブックも視野に入れてみてはいかがだろうか。

石井敏郎=文

# OS# PC# オッサンIT化計画# クロームブック# レビュー
更に読み込む